医歯学部受験予備校指導記録19

<10月16日(火)>  時間を体に刷り込む

 

今、全国マーク模擬試験の過去問題の復習タイムだ。マークシート用紙を使いながら練習
している。たかが、マークシート用紙だが、塗りつぶす練習もバカにはできないと思う。なぜ
なら当日「特別に見えるものは一切ない方がいい」ということだ。


もし、マークシート用紙を2重に書き込んでいたら一貫の終わりだ。最後は定規や鉛筆や下
敷き等で2重塗りつぶしを調査することは大切なことだと思う。


コンピューターがミス解答用紙とはじき出したら、受験料、交通費等、時間等全てパーにな
る。シャーペンを持ちなれた生徒が急に鉛筆を持つと「違和感」を感じるのと同じだ。現在
は、週に3回タイマー計測して時間内に仕上げる訓練を続けているが、「時間感覚を体にし
み込ませる」ことは大切なことだ。


ボクサーは3分という時間を体で覚えている。それ位でないとダメだと思う。小論文だって書く
のを止めたらかけなくなる。起承転結のタイミングがズレてくる。人間は忘れる生き物だから
模擬試験の復習は、基本問題から基本知識を再確認するのに最適だと思う。医学部等の難
しい問題ばかりやっていると「ストレートが投げられない変化球専門のピッチャー」になるよう
な気がする。


特に生物なんかははまってしまうと「重箱のスミ」ばかり追いかけたがる生徒が出て来る。
外側の細かい所ばかりやると中心がガラ空きになる。医学部受験生の生物のレベルは高い
のでこだわる気持ちはわかるのだが、中心知識への意識は重要だと思う。


化学は薬学部の問題で練習するのも良い。数学と化学の2刀流の森井先生のアイデアだが、
訓練には医学部の問題より薬学部の問題の方がよく練りこまれているそうだ。そういえば薬
学部は化学が中心だよな。勉強というのは、ちょっとしたアイデアで新たな刺激が産まれるも
のだと思う。


指導者のメニューというのは常に「変化と刺激を考慮し、この問題を実施する意図に説得力
がなくてはならない」と思う。その部分を外すと「退屈で苦しい重い時間の空間」になる。
最も授業がうまい講師は、「授業時間を大幅に短く感じさせる」講師だ。それだけ夢中にさせ
たからその影響で時間を短く感じさせたわけだから。


これがベストだと思う。 「あれーもう終わったの?」と言わせる技術だと思う。
シンデレラのように生徒が終わる時間を心待ちにして時計をちらちら見るような授業は「商品」
にならない。 ビデオ等に録画して自分で見て他人にチェックしてもらわないとわからない。


まず、コミュニケーション能力と人間力を上げて、教材に「変化と刺激」を盛り込むことだと
思う。 そうしないとお客さんは、お金と時間と労力をかけて通学して更に「苦痛」の時間にお金
を払うということになる。

 

 

 

【〜「まだある時間は...」から、「もうないぞ!時間は....」へ〜】

受験生の自己管理の「成功の鍵」は前半戦にあると言える。毎年のごとく秋以降は、
「流れるように時間が過ぎていく」、そしてカレンダーで見ても逆算できる位になって
初めて、「まずいな、間に合わないや」となる。

 

そこから急激に別人のように変身して走り出すのだが、その時になって意識が高まり
やるべきことが本当に見えて来て焦りまくる。この「意識の高まり」をどれだけ早く持ち
込むかが勝負と言える。

 

それは廻りの環境やどんな指導者がどんなことをしゃべったか?、友人や受験仲間が
どんなことをしゃべったか?、それがどこまで腹に落ちたか?とかに左右される。また、
それをどれだけ真剣に聞いていた自分がいたか?にも左右される。

 

素晴らしくいい話をしても本人が「親と同じでうるさいな!」と聞かなかったら進歩はない。
これも全て「心の問題」と言えるだろう。

 

「時は必ず過ぎていく」、これが人間わからないものだ。急に津波が来てパニックで走り
出す人間に似ている。

 

「苦労を小分けにする」、これが津波が来る前にできないんですよね....

 

 

【〜独断と偏見による受験生の特徴〜】

 

受験生や保護者ももう気づいていると思うので書いてみたいと思うのだが
東大合格者の保護者の平均年収は究めて高い。つまり、企業と同じで資
本力の差が大きく出ていることは否めない現実がある。

 

しかし、この情報化社会から上手にヒントを取って大成功する場合もある。
でも昔のようにギラギラ牙を剥いた受験生も多くない。大事に育てられて
いるからかも知れない。 草食系が多いとも言われるそうだ。

 

大手予備校から流れて来た生徒に見られるのはオーソドックスな問題に
は対応できるがネチネチした網目の細かい問題には対応できていない
感じがある。これは授業数の少なさによる「詰め」がかけているからだと
思う。そして基礎ができていない生徒は全くできていない。
勉強の定着も習慣も全てできていない。「流されて終わり」と言える。

 

DVD授業だけやって来た生徒に見られるのは自分の実力とはかけ離れ
た「裏ワザ」やDVD出演講師に心酔した「秘伝テクニック」に傾倒して基礎
をおろそかにしている場合が多い。参考書の数だけは誰にも負けない位
購入して軽く見ただけでやり込んでいない参考書コレクション受験生に多く
見られる。

 

DVD授業の盲点は何かと言えば、「眠くなる」という弱点がある。これをライブ
の生授業とミックスさせれば効果的だと言えるがDVD単体だけではつらい。
一番いいのはDVD出演講師本人のフォローを受けて初めて武器となる。

 


そしてフォローでFAX添削等を希望しても、まず出演講師が見ることはなく
そのDVDさえ見たこともないチューターが希望開始後3ケ月後に返事が来た
りすることは有名な話だろう。本部1ケ所で店舗数を考えると当然だろう。

 

 


だから、眠くさせないために「派手なパフォーマンス」や「裏ワザ」や「トリック」
を意図的に入れられているのである。

 

 

だって寝てても誰も起こしてくれないから....クラブ終わって疲れてDVD
の前で寝てしまっていた。「週3日寝に行っている」なんてよく聞くだろう?
そんなにギンギンに燃えている日が続くわけがない。寝ている生徒は頷いて
いるだろう。(笑)

 

部屋が暖かいとDVDが「熟睡ミュージック」になるはずだ。気がついて起きて
巻き戻して見るがイマイチ集中できない。 そういう経験あるよね?

 

 

つまり、パソコンの前のお客を眠らせないために意図的にそういう創りにしなけ
れば寝てしまうからである。そこに気づいてない基礎力のない生徒が「秘伝のタレ」
を洗脳されて追及してしまうという弊害が起こると思う。

 

 

基本的に基礎力のない生徒は「マジック」を追及しない方がいい。

 

DVDは生ライブとミックスされた時の補助的武器とも言える。ただ、地方で何
の情報もない所ではそれに依存するしかないというのが実状だろうと思う。

 

どこまで我慢できるかの問題と言えるだろう。 DVDの最強の効果は出演講師
のライブ授業とミックスされた時に協力なツールとなる。なぜなら、講師が理解
して欲しいポイント等が微妙にズレたままで放置状態になるからである。

 

 

その後の発展と実力確立のための手段やプランの打ち合わせを出演講師
自らの助言がもらえないという所に弱点があり大切な部分でもある。

 

 

簡単に言えば「なんとなーくわかった」ような気にさせられるのとその後の問題集
や参考書の打ち合わせだとか出演講師とのコミュニケーションが取れない所に
弱点があり、遠隔指導の弱点と言える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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