<11月30日(金)>
現役生が焦り始めたようだ。相談の電話等も多くなって来た。無理もない。まず、「どんな試験
かよくわからない状態」で受けていくことが最大の原因であると思う。以前の記事にも書いたが
日本で「集団討論」の機会など産まれてから与えられた機会などほとんどないのだから
もう一つは、自分では明るいと思っていても、性格が明るいとか積極的にもレベルがある。
集団討論が始まって、「はい、私がリーダーやります、議長やります!」と一気にやられたら
何も知らない生徒が雰囲気に飲まれるのは当然と言える。
弁論部もいるし、生徒会長クラスやキャプテンばっかりなんだから、「最初の空気を支配された
ら、もうおとなしい子猫になってしまう」
人間その場の空気に飲まれてしまうと、小さくなってしまう。
声も動作も全て小さくなる。
だから、何も知らない状態で「たぶん何とかなるやろ」と思っていくと状況に飲まれてしまうと思う。
また、もともと積極的に考えている生徒が動かないわけはないだろうと思う。「この試験にパス
すれば、いつ終わるとも予想できない暗黒生活から回避できる。だから、やるぜ!」と燃えに
燃えていて、大体の情報を事前に入手していたら当然強いと思う。「何も知りませんでしたから
ね」と良く父兄が言われるが、「学校が事前に教えてくれなかったのか?」といつも思う。
推薦入試というのは、名目上は、学校の代表ですよね。
たぶん、私立医大受験する生徒が学年に1人しかいなくて、学校も「関関同立何名、阪大、京大何名」という数字の方が重要で「置き去り」にされた可能性が高い。何も知らない状態で送り出されてもどうしようもないだろう?あるいは、もう自分で研究して行くしかないだろう。進路指導部が何もしない学校が存在している。資料を渡すだけなら誰でも出来るだろう。「その奥の世界を解き明かす」のが進路指導だと思うのだが。
進路指導部が存在しているだけでは不安一色になると思う。
最初から自力だけで進路指導に頼らない生徒もいるにはいるだろう。
例えば、大学の就職科なんて、あるだけでほとんど誰も相談に行かないだろう。
全体の学生数から見れば、相当利用率は低いはずである。
進度にも問題がある高校もあると思う。
数学3C(特にC)が形式上終わっているが、定着も何もしていないのも現役に顕著な例である。「センター対策を重視した」と言えば言い訳にはなるがまずいだろうと思う。3年生は、授業日数も少ないし、9月以降「水が流れるように過ぎてゆく」そして、適当にやるか、Cのない大学を受ける。Cがなければ当然倍率は上昇する。という悪循環が繰り返されるということになる。