医歯学部受験予備校指導記録84

<12月31日(月)>    面接特訓


12月29日に面接特訓を実施した。面接特訓の良い所は、モチベーションの上昇と
変化による刺激、そして最も大切なのは「志望動機等を実際に話す、他人の前で口
に出す」という行為を通じて「自分の意志を再確認する」これら全てが重要な働きを
する。つまり、「中途半端で弱気な意志を強固にする働き」をするのだ。


人間は他人の前で自分の口で実際に宣言することによって覚悟が決まる。逃げられ
なくなる。そして、気の弱い子や進路についてもやもやしている子や言い訳ばっかり
で逃げていた子でも宣言することによって「あ〜ついに言ってしまった。やらなしゃ〜
ない」という効果を狙うものだ。結構今の子でも自分の言動に責任を持つものだ。


また、緊張している状態にさらに別の角度からの緊張感を与えて乗り越えさせる。
これも重要なことだ。推薦入試で集団討論で敗れた生徒など「絶好の敗者復活
戦」のようなものだ。全くしゃべれなかった生徒でもかなりの自己嫌悪におちいる
が、「なぜ、自分と同じ年齢の子がこれだけしっかりした意見を持てるのだろう」
と思う。浪人生ならば、「何で俺より年下がこんなしゃべれんねん?」とかかなりの刺激
を受ける。集団討論については、「その場をさばく人間の力」が重要だ。


へたくそがやると「討論そのものにならない」これが重要なポイントだ。
初めて参加する現役生なんかは、3〜4日前から憂鬱そのものだ。高校の現場
では、小論文の入り方そのものから説明して欲しいのに「とりあえず書いてみ」
だし、(忙しいし、ノウハウもないのでこの答えが出る)、面接特訓してくれと直訴
しても、「そんなんやらんでええ」とか職員室のうるさい場所で「じゃ〜まず何聞こ
うか?」とか「トンチンカン極まりない対応」をされているのだから無理もない。


今回の討論テーマは、「医師不足」と途中から「学力低下とその解決法」につい
てテーマを変化させ、医療と教育の2つのテーマを利用した。


その前に「あるテーマについて制限時間9分でポイントをまとめさせる訓練」も同時
に行った。やはり、個人面接よりも集団討論の方が焦ると思う。
(だってこんなのを学校でやるわけないだろう。必要のない生徒の方が多いのだから)


真っ赤な顔をしてパニック状態になるが、必ず「あんな空間今まで経験したことなかっ
たけどいい経験をしました」と必ず言う。


これがいい。
どうせ、彼らもいずれ何らかの形で公の場で発表する機会も来るのだし、宴会の幹事
をさせられてしゃべらなければならない機会は当然来る。


友人の結婚式のスピーチだってやらせるし、親の葬式の時は参列者に挨拶だって
しなくてはならない。逃げ続けて済む問題ではないと思う。日本で生きている限り、
「しきたり」というものはあるのだから。


保護者も自分の葬式の時に自分の子供が最後のお別れに参列してくれた人達に、自分
の子が力強く挨拶して最後まで仕切ってくれたら「安心してあの世にいけるだろう」 
生徒だって親の葬式には医師会や歯科医師会のお偉いさんも参列するのだし、大学の教
授だって参列する。自民党の政治家だって来る場合もある。地域の患者だって来る。


「俺、しゃべれね〜よ」で済む問題ではないことはわかっているはずだ。
第一集団討論は、「問題のある場を仕切る訓練」になる。


世の中問題だらけだ。その「問題解決のシュミレーションの場」である。これから、
どんどんAOや推薦入試で面接や人物評価中心の様々な入試が取り入れられていく
時代だと言うのに学校は全く対応していないし、対応したケースなんて今だ一件さえ
聞いたこともないのが驚きだ。お客である保護者はその点注意しておいた方がいい。


訓練さえ全くせずに、推薦入試会場に送り込んでいるのだから。その場で訓練された
生徒との「圧倒的な差」を入試会場でまざまざと見せ付けられ、悲しみと屈辱にまみれ
るのは自分の子であるということをあらかじめ理解しておいた方がいい。


現場から今年最後の報告をしておきたい。
皆さん、がんばってください。

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録83

<12月29日(土)>   リーダーとしての魅力


11月位だったか、久しぶりに公立小学校と私立幼稚園の公開授業を見に行った。感想は
どうだったか?圧倒的に私立幼稚園の方が上である。最初の導入部分ですぐにわかる。
公立小学校の場合はわずか15分で出た。耐えられない位だるかった。やはり、「サービス
のレベル」は厳しい競争にさらされないと落ちていくものだと思う。
競争があるからこそお客さんは幸せになれる。


そしてその中で必要なものを選択し、気にいらなければ自由に捨てればいい。
お客に捨てられたら消えればいい。それだけだ。誰もさほど気にしない。


かつて予備校の先生が話術を磨くために、アナウンサー教室に通ったり、見栄えを良くする
ためにプチ整形までしていた人もいた。女性の先生でセクシー極まりない服装で登場してい
た人もいた。わざわざ「ぬいぐるみ」を着て授業をしていた人もいた。
もう時代がそういう時代ではないし、そういうのを喜ぶ
生徒は市場からいなくなるのでもう意味がない。


ただ予備校の先生の方が学校の先生より授業がうまいのは当然だ。
それしかしないのだから。ただ、アンケート至上主義のために弊害が生じるのが難点だ。
例えば、100人受講生がいるとする。75人が薬学部志望者で残りの10人が工学部、10人
が獣医志望、5人が医学部志望としよう。そうすると、圧倒的に薬学部に合わせた授業を
した方がアンケートの数字は取れる。


長生きするためにアンケート数字を死守しなければならない。
残りの25人はいないものとして授業をした方が数字は取れる。
ここに一つ目の盲点がある。


全員を満足させることなど最初から不可能だ。なら最大分母に焦点を当てる。
アンケートが絶対の評価基準である場合、当然のことだ。


私も昔126人の授業を担当したことがあるが、常にアンケート数字を頭の中で計算していた。
アンケート数字が悪いと教務に呼ばれ、最悪首になる。
教務に呼ばれた時点でレッドカード宣告だ。


だからアンケート時期が近くなるとやたら生徒に迎合したり、生徒におごりまくったり
「信者集め」に気合を入れる先生もいた。アンケートが近くなると生徒にケーキを
出したり、最高点をつけたら500円提供していたなど耳に入って来たこともある。

読んでいる先生方は納得できると思うのだが、「これ以上深く説明するとわかりにくい
という評価が来るな」とか本能的に自動的にアンケート数字を
計算してしまうのだ。ポイントは「できるだけ多数をわかった気にさせる」ことだった。
(あくまでも私の個人的意見だが、浪人して偏差値55〜56位までしか出なかった生徒が
ここでいう「わかった気になっている生徒」のような気がする。なぜなら、何も勉強していない
生徒がたまたま模擬試験で調子がよければ52〜56位までは出たりするからだ。)


大人数の場合は、「成績を上げる授業というよりヒントを撒き散らす授業」という
ようなイメージになって来る。成績のいい生徒ならヒントを掴み、自主学習に
活かすことはでき、そして成績を上げることはできるだろう。言えることは、「放送授業」
と「成績を上げる授業」というのは全く別種類のものだということだ。
安価に済ませようと思えば、その理由があることをわかった方がいい。


ただ聞いて後で何も行動しなかったらTVや映画を見るのと同じだと言いたいのだ。
当然のことだが「放送授業」の後の「生徒自身の行動」こそが最も重要なのである。


大人数の場合は、「アンケートを下げられない講師」と「ヒントをつかもうとする
生徒」が同じ空間にいるというのが真実だと思う。したがって授業中のヒントと
自分の志望校との距離を冷静に計算でき、授業後すぐに「自分で鬼のような努力が
できる人間」のみが難関といわれる大学に合格できるということになる。
つまり、もともとかなりできる生徒にこの能力がある。


そして予習絶対前提という条件がつく。細かい指示やナビゲーションもない。
自己管理に強くないと自然と脱落していく。そして脱落していく自分に気がつかない
というのがお決まりのコースだ。それだけ自己管理は難しい。

 

よくあるのが1時間目授業があり、次の3時間目までないとする。この時間をゆっくり
したり、遊んだりするようになるとダメだ。また、昼から授業があり、11時くらいまで
ぎりぎりまで寝るようになるとダメ。もう半分以上崩れている。

 

機械的に決められたマシーンのように勉強する
時間を体が覚えるようにならなければダメだと思う。
「もう夜か?」という位に1日が早く過ぎるようになれば上等だと思う。
そうすれば体が規則的行動に順応していく。
まずこのリズムを体が覚えて抵抗がないようになることだろう。



保護者の方に言いたいのは、「自分の子供がそのヒントをつかむことができな
くて、かつ時間だけが無意味に過ぎて行っていると判断したら、できるだけ早く補足
手段を考えた方がいい。」 結果は見えていると思うから助言しておきたい。


「節分の豆まき」を芸能人や相撲の横綱が大人数にまきちらして、お客さんが
必死でつかもうとしているシーンを見たことがあると思うが、あれに近いイメージ
のような気がする。取りこぼしが毎日連鎖すると危険だ。


そして生徒本人が「消化していない」と気がつくことが特に重要だと思う。
たったの9ヶ月しかないのだから秋以降に気がついても無理だと思う。
受験生はこの「今の自分に気がつく、今の自分を冷静に分析できる」という能力が
最も重要かも知れない。


したがって「気がつくようにしてくれる第3者の存在」が特に重要だ。
気がつかずにただただ時間が過ぎていくことが最大の危険だと思う。


今でも覚えている極端な例だが、12月になって「先生、やっと英単語の本
決めました。これでいいですかね?」と来た生徒がいる。こんなことが
現実に起こるのだ。本人は全く気がついてないし、注意する人間もいないと
こういうことが起こる。「目標までのレールを創る」これが浸透していないと
結果は見えていると思う。また、レールに載らないから問題も起こる。


現場の先生なら「そうそうその通り!」と言うと思うが、生徒の質問内容から自動的
に現在の状態と定着度がすぐにわかるはずだ。口が裂けても「今、こんな質問してたら
今年は絶対に無理!」とかわかっていても言わないはずだ。私も大人数の生徒が
いた時は、「アンケートのために親切だったが親身ではなかった」と思う。


懺悔の意味で言っておきたい。大体100人もいるのに親身になれるわけがないだろう。
そんな時間もない。「さらっとやって、さらっと終わる」当時はそういうものだった。
細かいケアなどできるわけがない。そういう指導を希望したければ、模擬試験だけ受けて
指導は別のタイプを探した方がいい。もともと9ヶ月で終わるようにできているのだから。

途中で1人がわからないからといって止まることなどできない。
終わらなくてはいけないから。団体のバスは遅刻したものは捨てていく。当然だ。

これも自分自身の懺悔ではあるが、人数が多ければ1人1人を大切な人間に見れなくなっ
ていくのだ。
最初100人以上を担当した時は、「ビールケースにきちきちに入ったビール」のように
見えた。休み時間に質問に来ると自分が休みたいまたは早く移動したいために質問を早めに終わらせる、説明を大幅に省略して結論を出していたこともあったこともあったと思う。
つまり、個々の質問さえも「わかった気にさせていた」のだ。


多くの先生が経験があると思うのだが、質問に答えて「こいつ、まだわかっていないな」
というのがわかっていながら放置する。または自分が忙しいから十分に応えていない。
簡単に言えば「最後のひと絞りの指導」をしなかったという経験はあると思う。


それより次の移動の時間の方が気になって気になって仕方がなかった。質問を受けたくないためにわざと隠れていた先生もいた。意図的に質問するために探そうとしている生徒の視界から消えるのだ。休憩のお茶が飲めないこともあるからだ。
大体、生徒の誰が誰だか全くわかっていない。


たまに町で出会って頭を下げられても笑顔で「おー元気か?」とか口では言いながら、心の中では「あいつ、誰だったっけ?」と でも挨拶しているから多分、生徒だろう位のものだった。大人数を教えている先生なら多分こうだろうと思う。町で出会って最も怖い質問が「先生、私のこと覚えてます?」だった。この質問が来ると精神的に動揺する。「いやーよく覚えているよ!忘れるわけないじゃないか(実は全く記憶にない。しゃべりながら大体のヒントから必死でつじつまを合わせていた。まずクラスの特定が大事だった。そうすれば、なんとか「その場」は逃げ切れる。)」
とにかく誰に指導していたのかわからなかったし、誰がどこで見ているのかもわからなかった。


保護者の方にもうひとつ伝えておきたい。
大きな書店に行って「参考書や問題集の種類がどれだけあるか?」一度見ておいた
方がいい。「この莫大な種類の中から各科目参考書と問題集を1種類選択し、どれだ
けのペースで処理していくことを子供が決定し、継続することがどれだけ大変なことか」
理解しておいた方がいい。単語集だけでもかなりの種類がある。辞典だってひどい
のもあればいいのもある。「その選択の指導はほとんど皆無であり、仮にあったとしても
生徒にマッチしない場合がある。」 ここも細かい点だが1年を左右する点だ。


当然、実力と合っていない問題集や参考書をやっていても見た目はがんばっているように
見えるのだが、全く栄養になっていない。逆にマッチした場合、どんどん成長していく。
これも現在の受験産業の盲点と言える。保護者もわかっておいた方がいい。


テキストだってそうだ。高校のテキストに「1点を左右する医大のアクの強い問題」
出ないし、見たこともないだろう。問題の質も悪いし、第一高校のクラスで医大の
問題研究を必要とする人間が何人いたか?考えたらわかるだろう。


だから、過去問題をやったり、本番で出ると動揺する。受験勉強の全体像を細か
くパーツ毎に深く切り込んでいけば、「当たり前の真実」があぶり出されてくる。


また、講師アンケートそのものが生徒の「講師を単に好きか嫌いか」で判断するような
所があり、完全な厳密な評価になりにくいという点もあることだ。
アンケートを上げる1つの裏技として「自分の授業を嫌いな生徒を辞めさせる」
というのもある。そうすれば、自分の信者だけになり高得点のアンケートがキープ
できる。辞めた生徒の意見まで拾い上げるということはしていない。


だから先生として同業者が見た場合にいい先生が、生徒から「おもしろくない、だるい」とか
評価を受けてしまう。生徒を楽しませるだけの「はったりかます先生」が大きな顔をしたりす
る。この点を生徒や保護者は見抜けない。


最後の盲点になるが、大人数の授業をしている先生は、少人数授業の3倍位の疲れが
あるはずだ。「のど」の調子が悪くても声を張り上げなくてはならない。後ろの方にも見える
ように意識して大きく書かなければならない。ずっと立っていると足が疲れて来る。


そしてABCという3つのやり方を持っていてもAのやり方で行くというようにあらかじめ決め
ているはずだ。途中からやり方を変えるとアンケートの数字が落ちる。(つまり、BとCの
どちらかのやり方とレベル設定ならついていけた生徒はここではじかれる。あるいは、
もっと高度な内容を期待していた生徒は出席しなくなる。授業を切ってしまう。)


少人数であれば、40分までは共通授業、残りの演習は個人別レベルの問題と解説
までできる「ハイブリッド授業」で満足度をキープできたりする。つまり、小回りが効かない
のだ。


お客さんサイドもシステムを理解した上で納得して受講すれば問題はないと思う。
安価にするためには「人件費」を削るか「多数詰め込む」しかないのである。

 

もう1つのポイントは「アンケート」に左右されるという点をお客も理解すべきだと思う。
講師の方は「どうだ、俺の授業わかりやすかっただろ、快適だっただろ?」という
「空間の快適さ」に重きを置いており、「空間の心地良さと成績の上昇」は全区く別モノ
ということだ。


鋭い受験生はもう見抜いていると思うが、成績の上昇はそこからの「地味な参考書を
読んで問題集を解いたりするアウトプット作業を経過して熟成され、やっと成績が少し
上昇するという非常に「投資効率の悪いもの」だと言うことだ。


また、どんなにいい先生が指導しても生徒が動かなければ効果はありえない。
ここにお客さんは着目すべきだと思う。


だから、自分をよく「俺はプロだ」という先生がいるが、快適な空間を与えるプロであっ
て全く成績が上がらない場合も存在する。生徒の父兄から見ればプロでもなんでも
ない。

学生講師でもプロ以上の才能を持った学生もいる。しかし期待して色々とアドバイスしても
2〜3年で卒業して辞めてしまうのでがっかりしてしまう。だから、学生中心であっても人材
が非常に流動的なので当たり外れがあるということもお客さんは知るべきだと思う。

例えば、チラシに「〇〇コース」と入り口は多数あるが、受講している科目と場所は同じ
ということが起こるのは仕方のないことだと思う。市場原理を理解した上で不平、不満
を出すべきだと思う。気持ちはわかるが、仕方がない。かと言って安価に提供するため
に人件費を削り過ぎると「先生方がやる気をなくし、サービスに手抜きをし始めるのだ」
現場担当者がこれでは成績など上がらないし、第一教室という空間が「意味のないもの」
になる。ここのバランスがスクール経営の難しい所でもある。


だから、熱心な父兄の方で「小さいころから色々なシステムを経験させてどのシステムが
最も子供に適応しているか?検証されている父兄がいるが、偉いと思う。尊敬する。
まさにそれがベストである。」


なぜなら、ほとんどの家庭が「子供が塾や予備校に通学していることだけに満足して、その
費用対効果を検証していないことに問題がある」と言える。
どんどん捨てればいいのだ。失った時間は絶対に返って来ない。


次に第2の盲点を上げる。自分のアンケートの数字を上げるために講師と講師の「蹴落とし合い」が起こることだ。極端な例を上げる。
「Aという講師が長文を前から読めという、そこでBという講師がA講師はバカだ。長文は後ろから俺のテクニックを利用して後ろから行け!だから直前は俺の授業を取らないとまた浪人するぞ!」とか言う。


迷惑するのはお客である生徒だ。混乱するし、どちらを信用していいかわからなくなる。
競争させるのはわかる。しかし、これは取り締まるべきだ。そんな時代ではない。
全体として「全教科一つの完結したノウハウ」としてつながらない限り、意味も価値もない。


講師が自分の教科と自分の保身だけに走る。しかし、生徒は全教科まんべんなく取れない
と合格しないはずだ。つまり、「とんがった一部分が、とんがっただけで全体として連結していない」
ということだ。アンケート至上主義が「講師同士の内部抗争」を引き起こす。
「一匹狼」を自由にのさばらせて「統一の取れた群れ」になっていないということだ。


お客の要求は年々複雑高度になっているのにニーズに対応ができない。
かわいそうなのは、真面目な先生が無理をして生徒を楽しませようと無理な努力をする場合
だ。「本当はやりたくない」のにだ。これは本当にかわいそうだと思う。また、もともと根が
真面目なので冗談があまりおもしろくない。正統派の先生が芸人になるのは無理だ。
(もし、そういう先生だと見抜けたらぜひとも笑ってやって欲しい。)


本人は、精一杯考えて来て準備して来たはずだから
(真面目だから、テキストの端の方に「ここでこの冗談を言う!」とかたぶん記録していると思う)
(また、「3人以上あくびをしたらこの話をして軌道修正する!」とか書いているかも知れない)


はったりをかます先生は、はったりをかますことが当たり前なので本人が麻痺している。
できるだけ何でも大げさに言う。これもある意味かわいそうだ。
生徒を引き付けるために自分を10倍位大きく見せようとする。
(本人も無理しているので相当つらいと思うし、罪悪感もあるはずだと思うが)
ただし、嘘をつくのが当たり前の先生は本人そのものが麻痺しているので
何とも思っていない場合がある。


仕事として、サービス業として真面目な先生が低評価で、「チョーク芸人」に徹する人が高い
評価を受ける時代が過去に合った。


この種のサービス業で最も難しいものの1つに「先生の評価」がある。
生徒のレベルに合わせて評価が異なるからだ。この部分を全員が満足する評価システムを
創り出すことは至難の技である。


「永遠に答えが出ない問題」かも知れない。あれば指導を受けたい位だ。
ただ、時代の変化が激しいので今後は時代を読める柔軟な思考の出来る人材しか必要とされ
ないだろう。今が過渡期と言える。


20年以上経験した世界の中で今言えることが1つある。この業界は、個人がたまたまうまく
行った経験を、さも「万人に効果のある魔法の処方箋」にように放置していることである。
ある意味、自分を押し付けている仕事と言えるかも知れない。


やり方は無限にある。今まで1人だけスーパードクタークラスの先生を見たことがある。
1人1人の生徒に「A君にはこのやり方がダメだったのでこのやり方とこの問題を使用した。
したがって○点上昇した。○月○日にちがうやり方で接近したが、○点ダウンした。という
ことはA君にはこのやり方の方が合うことになる。使用した問題○○年度○○大学○番で
制限時間○分、A君は○年度に指導した○○君と似ているがこう言う点の理解度は遅い」
とかとてつもない個人別データベースを何十年にもわたって持っていた先生がいた。


そのデータベースを見た時には「こんな奴おったんや?」と次の言葉が出なかった。
この先生のすごい所は、「試行錯誤した検証結果を数字で残している点」だ。
「こんなもの創る時間あったのか?」と本当に心の底から驚いた。
信じられない位細かい個人データベースだった。ちなみに今までに1人しか見たことがない。


講師も忙しければ忙しいほど授業は雑になるものだ。上記のスーパードクタークラスも
全国に多少存在はしているだろうが、天然記念物位か絶滅寸前位の数だろうと思う。


お客さんに言いたいことは上記のスーパードクタークラスの先生も、何の予習もせず昔の知
識だけで適当に流している人間もお客さんには同じ「先生」にしか見えないことだ。
しかし、2人の苦労にはとてつもない開きがある。


そういう部分を考慮せずに単なる好き嫌いで判定してしまうアンケート評価は、実は厳密な評
価ではないのだ。私はそう思う。 また面倒くさくて適当に書く生徒だっている。

最後に受験という人生を左右するポイントにおいて非常に未完成な市場に囲まれているという
現状をお客さんは理解すべきだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録82

<12月28日(金)>   性格の影響


医学部志望の受験生で思いっきり数学や物理や化学が出来て英語が嫌いという生徒がいる。
また、英語が思いっきり出来て理数系が弱いという生徒もいる。


前者は深く考え過ぎて、ひどい場合は「英語は記号の羅列」にしか見えないとか言ったりする。
「英語のOSが俺は入ってない」とか自分で言ったりする。英語の暗記に拒絶反応を示す。
おもしろくないのだろう。「覚えられない」という場合もある。


後者は私立医学部専願に多いのではないかと思う。
「理数系ができんのは親の遺伝だからしゃーない」と堂々と言う場合もある。
田舎の「素直な生徒」は「情報とやり方」さえ指導すればものすごくがんばると思う。
「素直さ」は重要な要素だと思う。


最も伸びないのは「わがまま」な生徒、「批判だけを生きがいにしているプライドだけは高い生徒」
だろう。こういう生徒が自分のわがままだけで個別指導だけを望む場合がある。
単なるサービス業だからできるだけニーズには応える。


個別指導を最後の最後まで完全評価できない理由の1つに
「わがままな生徒のわがままを助長するシステム」になりうるというのがある。


大体、人間社会は人と人との接触を避けて通れない。
ある意味でそれを「遮断する指導」になるから。


確かに何度も言うが、「短期スポット強化」や「弱点短期補強」に効果を与える点では評価す
る。直前の追い込み等は個別がいいだろう。それはそれで納得する。


問題は「わがままな性格」だけから来る「わがまま個別」だ。
しかし、わがままな生徒が一生、自分だけの快適な空間に居られるわけがない。
どうせいつか頭を打つことがわかっているだけに、ある意味「不自然な指導の一面」がある。

また、変なプライドの高い評論家受験生は、どん底に落ちて自分自身で改心するまでわからないだろう。父兄もそこまで忍耐強く待つ必要がある。
しかし、そこから改心して復活したら本当に強いと思う。


そこから初めての「本当のスタート」だと思う。
「苦労して30歳超えないと親に自分から歩み寄れないし、心から正対できない」というのと同じだ。
「下宿しないと親のありがたみがわからない」という言葉もある。


次に話題になったから覚えている方も多いと思うが、小学校で「リレーやかけっこをさせない」
学校があるそうだ。みんな手をつないで全員でゴールさせるそうだ。
理由は、「あからさまな順位をつけることは教育上良くない」という理由からだそうだ。


これはどう考えてもおかしくないか?
どうせ、競争社会にどんな形であれ、子供はいずれ放り込まれるのだから
あ然とする。


個別指導塾も今、駅前に多数ある。個別の良い点は「その使い方」にある。
そして「孤独感を感じさせない、危機感を忘れさせない細かい管理者の目」が行き届いていれ
ばの話である。これが抜けている個別は形だけのニセモノと言えるかも知れない。


しかし、それを集団と併用するとものすごく運営がしにくくなるし、相当管理者が優秀でないと
廻せない。運営のミスが多発する。単純なシステムが運営はしやすいし利益も産み易い。
個別指導教室が単なる「おもり」だけ、「託児所」の代わりだけの場合も多い。


気がついていないのはお客さんだけの場合が多いが
お客さんは、「うちの子だけを見てもらえるという形だけの単純なシステムの点しか見ていない」
また、今日の記事のような点まで考えているお客もほとんどいないだろう。


久々の盲点追求の記事に力の入る自分を感じる。


わがまま個別の最大のマイナス点は「心地良い空間」にひたり過ぎて、点数が伸びないということだ。ためしに集団指導だけしか経験したことがない生徒を長期間個別だけをやらせて実験してみたらわかる。自然に視野が狭くなり、最後は孤独感を感じる場合もある。
(ここが最初の危険ポイント)


その時期を越えると今度は個別だけしか反応しないようになり、最後は、目標となる基準もわからなくなる場合さえある。言われたことしかしなくなる。ホテルのルームサービスに慣れきって、それを当たり前と思うと家事はしなくなるだろう。
ここまで来るとある意味危険だ。


「自分だけが心地良い=危機感が研ぎ澄まされない」という意味である。
更に個別だけを取り続けると料金が高くなり、演習量が十分に提供できないということも大きな問題である。だから、少人数集団指導との合体がベストではあると思う。それでもレベル差が顕著な場合は更に別のフォロー体制を考慮しなければならない。つまり、永遠に完璧はないと言える。 


「あれ?ぼくは自分の判断でこういうやり方をしているのになぜうまくいかないのだろう?」と
気がつく時が来る。親も「子供が気にいっとるから別にええんちゃう?」となっている。

 

「冷静な第3者の視点」の視点を受け入れることができなければ、いつまでたっても進歩はな
いと思う。

 

だから、大企業の謙虚なトップは、専用のコンサルタントやカウンセラーやらをつけている。
お寺のお坊さんに相談している場合もある。それだけ「冷静な第3者の意見」は貴重なもの
だと思う。

 

また、「自分を客観的に判断しようとする、してもらう努力」も同じくらい大切だと思う。

 

受験勉強の重要な点としてだんだん月日が進むにつれて人の意見 を聞かなくなって来る場合
がある。いや聞く余裕もない、という分析だってできる。

 

夏までは聞けるが9月位から焦り始めて、おろおろして「から廻り」し始めるのである。

 

冷静に人の意見を受け入れられる余裕と素直さも重要な要素と言える。
「ごう慢や頑固さ」も敵と言えるだろう。


「最大の敵は誰ですか? 自分です。 自分の弱い心です」と言えるように、受験生は自分
の心と闘っているというのが真実のような気がする。

 

そして受験勉強の重症患者は、指示がなければ動かくなる。すなわち 「入試に間に合わせることができない」ということになる。こういう世界では、「自分で鎌を持ち、ジャングルの小道を開拓していく能力」が最も必要であり、その能力を潰してしまう危険性を持つというのが結論だと言える。


わかる人にはわかると思う。

 

(2009、6月19日 ある医大入試担当者から)

2次試験は何のためにあるかというとどこの大学にもいると思うんですが、予備校までは
ナビゲータがいるから勉強するんですよね。でもね大学になると自分で能動的に勉強しな
ければいけない。新入生でナビゲーターがなくなると同時に「どうしたらいいかわからなくな
って精神的にダメになる学生が出るんですよね。」 

 

多い時は年間に10人位出るんですよ。
良き臨床医を創るのが目的だからそういう生徒をあらかじめ見抜くためにあるとも言え
ますよね。だからうちの面接は、予備校等が絶対に読めない形でやりますよ。


3人のうち2人がオーケイ出してもなぜそうなのかまで議論までしますよ。だから準備して
もそれ以上のことをしますから無理ですよ。

 

<感想>
大体は聞いたが、「これはお手上げだな〜」というのが正直な感想でした。対策のしよう
がない。市販されている本を取り出し、「この本に書いてある質問事項ではないのですか
?」 それ間違ってますよ。うちはもっと深いですよ。と返答された。


絵や写真を見て「タイトルをつけてくれ」から更に理由を深く突っ込まれるとどうしようもない
だろう。あるいは「それについての絵を書いてくれ」だからどう考えても無理だろう。

 

ただし、熟練した小論文の先生は瞬時に何を狙いにしているのか、見抜くことができる。
これはすごいなと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録81

<12月27日(木)>    コンテストと「理由付け」


1月3日に小論コンテストを開催する。予想問題を使用して順位をつけ、その順位の理由付け
までの理解をさせるというコンテストだ。問題は商品だ。こういうのを私がやるとまずしょうもな
い商品を選んでしまう。図書券は無難だが、あまりうれしくなさそうだ。いまさら図書を購入する
時期でもないだろう。


問題は女子が優勝した場合だ。過去の2つの記事を見ただけで選ぶのに失敗すると誰もが
思うだろう。「みたらし団子」をたくさん買って、「私を太らせる気ですか?」と言われたことも
ある。その時は、「甘いもの」は疲れが取れるものという意識しかなかった。


「勉強」をおもしろくするものに「競争」と「タイマー計測」がある。この2つをどういうタイミング
でブレンドするかで1日の充実感が大きく変化する。スポーツでもなんでもそうだが、「だらだ
ら長時間やる」というのが、最悪の訓練だと思う。以前に書いたと思うが、ずっと家庭教師
とか年中ずっと個別というのは良くないパターンだ。


勉強を楽しく継続させるために「刺激」「カンフル剤」をどう注入するかが問題だ。「時間の立つ
のを忘れさせる」、このプロデュース力が問われる。その次に理由だ。「理由の説得力」だと
思う。例えば、医学部なんかの受験生は模擬試験でE判定の嵐をもらう。精神的に崩れまくる
ことも何回かある。9ヶ月間モチベーションをキープさせることは大変だ。


私自身も中学の時期に数学の教師に、「先生、こんな計算スーパーのレジで使うんか?」とか
古典の教師に、「先生、時代は未来にむかっとるのに、なんでこんなの勉強するんや?何の
ために使うんか?」とか


現代国語の教師に答えが外れた時に「先生、この答えで作者は本当に納得しとるんか?
証拠見せろや!」とか授業を一番に妨害していただけに理由付けは大切だと思う。
中学の時はどうも自分のコントロールが不確かだったと思う。


だから個人的に中学生の指導は苦手だ。
この上記の質問に対して全国の指導者の方はどう答えますか?
そういう自分を認識していただけに今は「説得力のある理由」を特に大切にしている。
例えば、数学の計算力がない生徒や雑な処理をする医学部志望の生徒がいるとする。どう
言うか?多くの指導者なら「君はこういう計算の仕方をするからこういうミスが起こる。そして
こういう点を直せば、ほら、ここで点取れるやろ」とか言うだろう。私ならこう言う前に静かに
落ち着いてついてこう言う。


「いいか、お前な、 計算てな重要なんや。何でかわかるか? お前がな 計算してな「薬の量」間違えたら人死ぬで、死ぬんやで」と言う。事実だから説得力がある。


これで聞く姿勢の下地が瞬時に出来る。
その後に加えれば「すー」と入ると思う。


こういう「言葉のテクニック」をどれだけ持っているかで、どこでどれ位かけれるかで姿勢は決
まると思う。「さ〜今日はここからね!」だけのワンパターンを自分が年中聞かされてやる気に
なるわけがないと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録80

<12月26日(水)>   いじめによる自殺


昨年、非常に問題となったテーマで大学入試や面接の問題にも利用されたテーマである。
明治大学の応援団で先輩から「いじめ」を受けて大学生が自殺した。今は大学生まで
自殺する時代だ。しかし、高校のラグビー部の入部者の激減や、大学の相撲部の激減
から考えると今の世代の「精神的細さ」も感じざるをえない。


少子化に向かうということは、それだけ手厚い教育サービスを受けるのが当然となる。
そうすると単純な日常的な摩擦が「大きな考えられないショック」に変化する。
ある幼稚園では、昼2時からの保護者からのクレーム受付電話が2時になると毎日
夕方まで鳴り続けるという。それも、子供同士の「ちょっとしたこと」も「いじめ」と解釈
されて親が弁護士を連れてくる時代だ。


先生が生徒に手を出すなんてありえない時代だ。
例えば、強い体育系のクラブであれば、「いじめ」とか「しごき」に値するものは当然の
世界であると思う。そこで「メンタル面の強化」につながることもあると思う。


例えば、高校野球の有名高校の不祥事なんかでも「子供がレギュラーになれなかった
腹いせに親が高野連に不祥事を投書することもある。(野球に人生を賭けてきて
レギュラーかそうでないかで人生は大きく変わる可能性があるから仕方がない)」
「昨日の記事はおもしろかった」と報告を受けた。笑うということはいいことだ。しかし、
これには理由があり、私も中学の時に「女子生徒全員からのいじめ」を受けたことがある。
今日も笑いを提供できるかも知れない。


(言っておくが、当時の私には笑い事ではなかったが)
女子バレー部のキャプテンになぜか告白され(当時、私は柔道部の主将で生徒会役員)、
はっきり言えばタイプじゃなかったので断った。しかし、この子がとんでもなく他の女子生徒
全員に信頼が厚く、運悪くクラス全員の女子を敵に廻してしまった。他のクラスの協力者も
続々参加してどんどん敵が増殖していったように記憶している。女子総連合からすれば、「あ
んな性格の良い○○ちゃんを悲しませてあいつは絶対に許せない!」というわけだ。
私に罪はないと思う。まして私にも選択の自由はあると思う。


しかし、今だに同情を欲しがる自分が情けない。
翌日から女子全員から完全無視をされた。「おはよう」の挨拶をしても返事なし。一番応えた
のは、私の教室の廻りの女子が意図的に机を遠距離にしてしまい、(左右前後の女子全員が
近くにいたくないという無言の反抗)、ものすごく不自然だ。当然、担任も気がつく。
「どうして、お前の廻りだけ、そんなにスペースが空いているんや?」と言われた時には
たまらなかったというより、「これからどれだけエスカレートするのだろう?」という恐怖
の方が大きかった。筆箱の中の色々なものが無くなっていった。
椅子の上に画びょうが置いてあった日もあったと思う。


帰りに靴がない。これもかなり応えた。
(この靴がない(靴が隠されるあるいは捨てられる)というのもかなりダメージを与える。
同じ経験をした生徒ならわかると思うが、まず裸足で帰ろうか?それは無理だと考える。
次に学校から草履でも借りようか?でも説明するのが恥ずかしいし面倒くさい
とか考えると思う。靴箱付近でずっと立ってもいられない。つまり動きようがないのだ。)
「死のうか?」とまでにはならなかったが、「靴がないから帰れない」は相当応える。
あまりに多数の女子を敵に廻してしまい、誰も男子が助けてくれなかった。


男子全員が「とばっちり」を恐れて助けなかった位ひどかったという事になる。
また、「誰も助けてくれない孤独」も相当なものだと断言する。まず、翌日から不登校だろう。
やはり、次のターゲットにされるのが怖いからだろう。


いつから和解したのか忘れたが、この経験から女子生徒に対する苦手意識が出て来たような
気がする。そして今だにある。


一つだけ言えるのは、「いじめ」のような問題が学校や教育現場で早期発見など不可能
ということだ。「どうやって早期発見するのか?」こちらが聞きたい位だ。運よく発見した
としても、その時点でもうかなり精神的ダメージを受けていることは間違いないと思う。


40人以上の教室で完全に目が行き届くのは完全に不可能と断言する。
全員に1日中レーダー探知機でもつけておくなら話は別だが

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録79

<12月25日(火)>  戦いのクリスマスPART2(癒し編)


最近は重たい記事ばっかり書いているのでたまには「癒し」を与えなくてはならない。
現役生が1人ダッシュのかけ過ぎでダウンした。無口な子で我慢する生徒は、こちらが気をつけないと発見が遅れる。


過去においても1、冬に滝のような汗を流す場合もあった。「お前、帰れ!」「不安だから帰りません」意地でも帰りそうにないので親に迎えに来てもらった。真冬なのにスポーツクラブの練習の後のように汗が本当に滝のように流れていた。


2、なかなか来ないので心配していたら死にそうな声で「今、地下鉄の椅子で寝ています」とかある。もっとも困るのは女子生徒の体にむやみに触れることはできない点だ。
3、トイレで鼻血を大量に流す場合だってある。
4、先生も過労で倒れる場合がよくある。


保護者の方は驚かれると思うが、予備校の先生の「突然死」はかなりある。正確な数字は、
わかるわけないが、最も多いのは朝、来ないので自宅まで行っていたら亡くなっていたとい
う場合だと思う。
いかん、癒しの記事を書こうと思ったが、ますます暗くなって来た。まずい。


話題を変える。
私が予備校の教壇で教えていた時には、かなり前だが「大阪女学院、関西外国語短大」に入
り、英語を武器にしてアナウンサーやスチュワーデスを目指すコースというのがあった。
実はどんな子が集まるのか当時は知らなかった。


英語の得意な子が集まる意識の高いコースと勘違いしていた。
英語の得意な生徒が最も派手な、はなやかな職業を目指す人気のコースだったと思う。そしてあわよくば、芸能人やプロ野球選手と結婚するというシナリオつきの「下心満点」の子が集まるコースだった。当然、各高校の最も派手なギャルが集まるようになっている。


夏期講習に1度やらせられたことがある。その時はまだ空手ばっかりやって電柱を蹴って「すね」を鍛えていた。この男子生徒のみにしか通用しない「半分右翼のような人間」を何を予備校教務は間違ったのか、この「最も派手な乙女の園」に当てた。場違いこの上ない。これ以上のミスマッチはない。


予定の合う人間がいなかったのかも知れない。
悲劇が始まる。
受講者は84人いたと思う。全部全盛期の完全ギャルだ。
「総勢84人の完全ギャルに右翼1人」のとんでもない空間だ。
おまけに最後尾から教壇に向けて「業務用のばかでかいクーラー」が教壇に向けて強風を送っている。


ドアを開けた瞬間、気を失いそうになった。84人の香水がミックスされて強風となって送られて
来る。ものすごい「強くブレンドされた香水の臭い」で気を失いそうになった。おまけに夏だ。
みんなものすごい格好をしている。お互いライバル意識でファッションの競争をしているのかわからないが、とにかく「目のやり場」に困る。かなりの時間下を向いていたと思う。
(下を向いていたというのは「覗いていた」という意味ではなく、かなり自信なく顎を引いていたと誤解のないように念のために説明を加えておく)


また、私の視線がめちゃくちゃだ。視線が定まらない。相手から見ると「変質者」のようだろう。
それを考えると更に焦る。
更に自分の心臓の動悸を感じる。


第1、今までの人生で84人のギャルに囲まれたことなどない。ありえない。
心の中で「早く終われ、早く終われ!」と祈りつつやっていた記憶がある。
全くつまらん授業だったと思う。もちろん受講生のアンケート結果は最悪だった。
だから、相手に合わせて「適材適所の人材」を配置することは重要なことなのである。
とこらが、こんな場違いの人間に珍しく1人の女子高校生が話しかけて来た。


「おっ、授業の質問か?待ってましたと」心の中で子供のように喜んだ。
「しっかり聞いてくれる生徒もいる。生徒を外見で判断してはダメだ」と思った。
「まだまだ、俺も人間が出来ていないな」と



生徒:「先生、今日夜6時から血闘やねん!」と 

:「血闘?」て戦うの?(こんなことばを今の世代は聞いたこともないだろう) 

生徒:「そうや、カミソリ指にはさんでテーピングしてやんねん」
    「どうしたら勝てると思う? 見に来る?」

どこからか、授業とは関係ない部分で他の受講生に聞いて来たのだろう。
講習期間中の質問が「これだけ」というのがなんとも情けない。


しかし、これだけは見たかったなと今だに思う。
そんな時代だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録78

<12月24日(月)>   戦いのクリスマス

 


世間はクリスマスだが、「でもそんなの関係ね〜」の世界だ。よく「受験生の正月は3月だ」と
か言われる。先生達も疲れが蓄積されて体調を崩す。ここでインフルエンザや風邪等にかか
ると終わりだ。「手洗いとうがい、人込みは避ける」のは当然だ。
ちょっとでも講師が風邪気味なら、瞬時に休講にする。
その方が安全だ。もし、風邪でもうつしたら責任問題だ。


父兄の方で「神社のお百度参り」をして風邪を引いた方がおられたが、これで受験生に風邪
をうつしたら何にもならない。今の時期、「そっとしておく家庭」が圧倒的に多いが、コーヒー
でも飲みながら、親身になって話を聞く方が最大のクリスマスプレゼントである。
大体、緊張と悩みで「から廻り」状態の方が多いと思う。


原則は、「聞く割合が7、話す割合が3」だ。聞く方が重要だ。気がつけば1時間はすぐ超える。
大体、17や18でそう簡単に自分をコントロールできるわけないだろう。心の中は灰色の葛藤
だらけだ。「吐き出させる」それができるだけでいいと思う。


「自分の中で処理させる」から苦しいのだと思う。でないと、精神的ダメージが蓄積されていくだけだ。
大体、本番で100%の力が出るなんてあまり期待しない方がいい。70%位しか出ないもの位
でいい。「会場に到着するのに道に迷った」とか「コンビニが混んでたからお茶が買えなかった」
とか、「トイレに行き忘れた」とか、そんなことで
(本人は必死だからきわめて重要なことなのだが)
さっきまで正常だった回路が急に狂い始めたりするのだから 


今は、精神的ケアまでやって当たり前の時代である。
中学受験だって前日に励ましの電話をかかさず入れているだろう。
1科目時間配分に失敗して、それが尾を引いて最後まで崩れるのはよくあることだ。
特に気の弱い子によくある。


小さな不安の種が心の中で急速に拡大されていくものだと思う。
合格が不合格しかない世界なのだから仕方がない。医学部等であれば、全敗だってありうる。
私自身がもっともつらい瞬間は、「全敗して感謝の挨拶をされる」ことだ。手みやげまで持って
来る場合だってある。「今回は力及ばず〜」とか言っても、次に何を話すのか?
帰る時にどのような声をかけるのか?全敗させて、もらったお菓子がおいしいか?


この業界には、成績を上げたとか喜んでいるバカが多数いるが、それは当たり前のことで極論すれば合格を渡すまで何もしていないのだ。合格を買いに来て買えなかったのだから
コンビニに入って商品渡さずに、「渡しましたよ、帰ってください」と言われて怒らないバカはいないだろう。この業界に最も欠けているのは、「サービス業の哲学」だと思う。


これは、あくまでも私だけかも知れないが、よく予備校等のパンフレットに「合格祝賀会」の実施とか書いてある。
ひどい所になると「悔しさ」を認識させるために落ちた生徒も参加させると聞いたことがあ
る。非常識極まりないというかデリカシーがないというかと私は思うんですよ。


私自身の個人的意見だが、「全員一人残らず100%満足した第一志望に合格した時のみならわかる。しかし、そんなことはめったにない。つまり、敗者への気づかいがない。特にこの試験だって圧倒的に受験者数からすれば不合格者の方が圧倒的に多い世界ですよ。お父さん、お母さんの血と汗の結晶が多数のもう要らないという位の不合格通知だけになっているんですからね。合格したら、たとえ完全に予備校に依存していても「お宅のお子さんががんばったんですよ」とだけ言えばいいんですよ。落ちたらすべて生徒側に責任があったとしても「全てうちの力不足です」とだけ言えばいいんですよ。今のお客さんは管理も全て含めて「サービス」と思ってますからね。


外見からすれば、そうとしか見えないからですよね。全敗した子なんて絶望ですよ。その隣で
指導者が酒飲んでひっくり返っていいもんですかね? 生徒も大学に合格したら「通過点」だと思って次の国試合格に行けばいいんですよ。「勝ってかぶとの緒を締めよ」ですよ。
でも喜ぶと同時に周りを気づかうことも必要ですよ。


家族が一番心配してたんだから家族だけで祝賀会やればいいと思うんですよ。
いや、厳密に言えば「次の目標(国家試験)への壮行会」ですかね。
この考えおかしいですかね? 私なんかそう思いますけどね。


昔、「人を動かす人心掌握術」の研究で田中角栄を研究したことがあるんですよ。賛否両論の
総理大臣ですよね。でも思ってたんですよ。


「小学校卒業だけで絶対に総理まで行けるはずがない。何かあるはずだ」と
一時研究してたんですよ。一つわかったんですよ。自分の絶対的支持者を創る術ですよね。
今でも感動しますよね。秘書に対してこう言ったんですよ。


「あのね、僕は結婚式は絶対にスケジュールに入れないのよ。行く必要ないじゃないですか、だって本人が喜んでるんだから何で行く必要あるの?でも葬式だけは、絶対に最優先で行かなくちゃいけない。そういう本人が本当に失意の時こそ俺は行かなきゃならないのよ。」と言ったんですよ。
そりゃ、超多忙な総理が一般家庭の葬式に来てくれたら相当感動するでしょうね。


普通でも結婚式に遠くからかけつけてくれるより、遠くから葬式に参列してくれた方が感謝し感動しますよ。 これは経験したらわかりますよ。

 

それと理屈は同じですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録77

<12月22日(土)>   直前期の浪人と現役とそのコーチング

 

もういよいよ8日で今年も終わるのか、受験生を持つ父兄にとっては「気苦労」だけで何の楽し
みもない正月だろう。毎年、思うのだが「現役生の直前のダッシュ力」はすさまじいものがある。
大体、現役生は知識や闘い方の知識がないだけで、そのヒントを与えればものすごいパワー
で走りまくる。


浪人生は変に受験を知っているので、守りに入る。
「攻撃は最大の防御」という詞は現役のためにあるようなものだ。
「何も知らないから何も恐いものはない」ということだ。


やはり、浪人生は「後がない」ということが動きを鈍くするのだと思う。
「もうこれ以上は浪人できない、親に心配もかけられない。でも後にも引きにくい。」とか色々考える。「自分自身とのコミュニケーション」に時間を取っているのが浪人生だろう。


でも現役は「爆進」のみだろう。現役は飲み込みが早い。
試験の前日まで伸びるのは事実だろう。「スイッチの入れ方」だけ工夫すればいい。
指導者や監督の技術の1つに「受験生や選手を気分的にのせる」という重要な技術がある。
マラソンの有森選手が「小出監督でないとダメ」と「小出監督にしかない指導がある」と言った
ことがあるが、小出監督の講演CDを取り寄せて聞いて見たが、「選手をのせる技術と詞の
巧みさ」にあるような気がする。外国のコーチやトレーナーに近い気がする。プロ野球の監督
やスケートの監督も外国人が多くなって来た。


技術的な細かさや繊細さは日本人の方がうまいと思うのだが、外国人のメンタルアドバイザー
は「単純だが、深みのある表現」を使うのが特徴だと思う。


単純だからこそ頭に入りやすい。
単純だからこそ行動につながる。


「教育にしろ、選手強化にしろこういうものはFC化(フランチャイズ化)にむかない。」と思う。
たまたま人材に恵まれた所が「輝きを放つ」ものであって、同じ人間をコピーして大量生産
できないからだ。そして、そういう人間も10年位しか現役でパワーを放つことはできないだ
ろう。つまり、優秀な人材の継続というのは相当難しいと言える。


大学院担当の教授が弟子を創るのにこの上ない情熱を傾けるのも「自分の思想を長く後世
に残したい」からだし、本を書くのも「自分が死んでも本は残る」からだとよく聞かされた。
「この人しかダメ」という世界は、継続ということが非常に困難な世界である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録76

<12月21日(金)>   地方との格差


他府県から大阪に直前特訓に来た場合、とにかく流れに早く乗せる。勉強に集中できる環境を
素早く創ることが「腕の見せ所」だ。少なくても2日〜3日以内に準備しなければならない。
そこまでには、生徒の弱点を見抜いておき、講師の準備、カリキュラムを個人別に合わせ、
衣食住全てにおいて最低限の管理をしなければならない。


残り期間が何日で、解決すべきテーマが「これとこれ」という風に全てを最高のスピードで準備する。講師も短期間に予想を立てて満足度が上がる教材を瞬時に提供できなければならない。
つまり、多くの引き出しが準備されており、どの引き出しから何を出すか?
自由自在に対応できなければならない。


ホテルの料理人が瞬時に判断し、個人別に合わせたフルコースを準備するのに似ている。
引き出しがなければ、対応できないし、満足度も上がらない。常に引き出しの数を増やす
努力をしておかないと生き残れないだろう。それだけ、お客のニーズは多様化している。
しかし、地方の生徒が口にするのは、「大阪という都会にいるだけでスピードが速く感じる」
という。これは、まさに「的を得た意見」であり、背景が田んぼと山と小川のせせらぎだけで
生活のスピードが遅く感じるのだ。いわゆる「背景ぼけ」である。ゆっくりできないのだ。
小論文の内倉先生が青森に授業をしに言ったときに「何であんなにゆっくりしてるんですか
ね?」と言っていた。


私も母の実家が九州の長崎であるため、最初の1〜2日はいいのだが、それからペース
が大阪ペースを覚えているため、イライラし始める。背景に適応できないからだろう。
これが、長く生活するようになると「そのスピードが当たり前」になるという。大阪では信号は
意味がない。「青は渡れ、黄色も渡れ、赤は気をつけて渡れ」だが気をつけずに渡るのもい
るのが大阪人だと思う。信号が変わる「時間差」を利用した自転車でものすごいスピードで
横切る命知らずも多い。


また、待っている車が変わる瞬間に飛び出るのが大阪ナンバーの車であり、
東京の3倍早くクラクションを鳴らすのが大阪人であり、ムービングウオークを走るのも大
阪人だけだろう。地方の生徒を見ると「なんて純粋なんだろう」と思えるのがいいものだ。
本当にすれていない。「小川のせせらぎ」のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録75

<12月20日(木)>  次の犠牲者にならぬためにPART2

 

昨日は、今年後半に報告された進路指導ミスの致命的かつ取り返しのつかないミスを報告
した。だから、今年は学校で終わっていない所の「緊急の知りぬぐい」が多い。多くの場合、
生徒自身が気がつくのが遅い。それから学校での不満を家で口にして初めて表面化する。
しかし、保護者も緊急事態に気がつく場合と気がつかない場合がある。


現役生にしか使えない、言ってみれば一度しか使えない権利をみすみす無駄にしている。
真面目な優等生が、学校でサボりまくった受験生と同等の扱いになってしまった。
むしろ、真面目でおとなしいから損をしたと言える。これは、「氷山の一角」であり、探せば
ものすごい数が表れて来ると思われる。


また、真面目で従順であるため、無駄な意味のない補習とかにも勤勉に出席する。
受験産業の盲点というのは、入試が毎年大幅に早いスピードで変化していくため、お客さん
が「わからない状態」になっている所だ。そこによくわからない人間が「いい加減なこと」を
しても気がつかずに終了してしまっている点にある。これが全てだと思う。


また、「先生は全て知っているもの」と考えるのも大きな間違いだ。欠陥人間も多数いる。
そして、もう1つは、「聞かない限り動いてくれない、全員常に気にかけているわけではない」
ということだ。忙しくなれば忘れる。生徒や親が10回でも定期的に聞けば、正確な返答が得
られるものと考えていいだろう。締め切り期限までに「ぼ〜」としていたら間違いなく損をする。
そして、結論としてそういうことが起こる以前に「進路をしっかり考え抜く」という機会が十分に
与えられていないことだ。言ってみれば「起こるべくして起こるもの」だと思う。


保護者も17や18の時に「しっかりとした進路指導を受けたか」思い出して欲しい。おそらく
記憶にないだろう。
その父兄の時代より、もっと早く、複雑に入試制度は目まぐるしく変化しているのだ。
だからチャンスに気がつかず、乗り遅れる。
小さい時から計画を立てて育てられて来たのに「水の泡」になる。
気をつけて欲しい。


これから受験予定の家庭には、こういう事件は間違いなく繰り返されると100%保証する。
なぜなら、私もそういう現場にいたから

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録74

<12月19日(水)>   次の犠牲者にならぬように

 


昨日の記事のアクセスは驚異的だった。もしかして全国20万人の不登校生及びその保護者
に引火したのか?よく回線パンクしなかったかと思う。そう言えば、不登校の経験者がインタビ
ューに応じるなんてあまりないな。まして4年半のヘビー不登校の大先輩だ。


大学時代は映画部に属し、「水を得た魚」のように没頭したらしい。一番印象的な詞をつけ加え
れば、不登校の間は、「まずいな」とは思っていた。しかし、それを打ち消す自分もいたという
詞であった。経験者の言葉は説得力がある。自分の言葉に説得力がないと人を動かすことは
できないだろう。今日は保護者に向けて緊急伝達しよう。


もし、さ来年の受験者を抱えている保護者に緊急伝達する。
今年、報告された学校のミスの一部である。
改善されなければ、新たな犠牲者が続出されるので言わないといけないだろう。
あえて高校名は出さないが、まだまだたくさんあるだろうと思う。



  【報告された致命的ミス】

1、数学3、C今だに終了していない。(どうやって間に合わせるのか?)

2、化学2まだ未履修である。(どうやって間に合わせるのか?)

3、推薦条件を完全に満たして余りある位なのにチャンスを逃している。
  現役にしかチャンスがない医学部の推薦という「伝家の宝刀」を使わないで終わっている。
  その情報すら流していない。「責任問題」だと思う。もしかしたら合格していたかもしれない。
  もう2度とチャンスはないのだ。もう1度2ヶ月前に戻ることはできない。

4、私立専願なのにセンター対策をやらされたり、東大の問題の予習をさせられたりで赤本を
  見る暇さえ与えられていない。「究極の時間の無駄」と言える。

5、国立医学部の推薦を出せるのに、「ボランティア活動の推薦者の推薦書がいるからあきら
  めろ」とかわけのわからん指導をしている。
  「そんなもん俺がいつでも書くよ」と言ったばかりだ。
  国公立医学部の推薦出せるのに「あきらめろ」とかバカじゃないのか?
  しかし、もうほとんどが期限終了している。取り返しのつかないミスだ。

6、生徒が医学部の推薦入試を控えていて、「面接の訓練して欲しい」と直訴したが、
  「そんなもんやらんでええ」と言われた。推薦入試会場で同じ受験生があまりにも
  流暢にしゃべる現実を見て愕然とした。(そんなもん勝てるわけがないだろう。) 

 

同じ高校に行っているのなら、もっと犠牲者は多いはずだ。また犠牲者は出ると思う。父兄が
よく知らないのでこういうことが起こると思うのだが、電話で伝えると父兄は「放心状態」だ。
うまく「出願して受験できて落ちた」のならわかる。「チャンスをみすみす逃してもう戻れない」
のだからひどいものだ。わざわざ手強い浪人と戦うことになってしまった。第1、何のために人
よりがんばって評定平均を上げて来たのか? 完全な徒労になってしまっている。


そして、上記の4番の「東大の問題」だ。これは長くやると職業病として出るものだ。

 

1、自分が東大の問題を解いていることに酔いしれている。
2、生徒に解ける自分を見せびらかしたい
3、1番難しい問題が解ければ、大丈夫と思っている「バカ」だ。
4、全員に対応できる時間がないので難しい問題をやっていれば簡単な問題をやるより
  文句は出ない。
5、難しい問題をやらせて生徒をびびらせて楽に管理しようと持っていくための自己満足の手段
  「これ位やらんといかんのや〜」がよく使うセリフ
6、塾や予備校に行かせないために先生が無理をしている証拠

 

これは私自身も「職業病」としてかかりかけた病気である。本人はいいだろうが、付き合
わされる生徒は迷惑このうえない。
生徒の中にも学校の中間テストや期末テストに解けもしないのに定期テストに出題する意味も
ないのに丸々1問東大の問題を出された経験のある生徒もいるだろう。



(これは、ある意味、「威嚇」や「自省効果を促す」という理由の方が大きい。こういうのを連続でやられるとある意味進学校の生徒が「潰された」状態になる。)


以上、ここ2〜3ヶ月で現実に報告されたものである。
今後、新たな犠牲者が出ないことを祈る。今年、特に多かったのは、戦う前から「無理だから浪人せよ」と言われている。これからよく起こることの1つに「今年で逃げ切りたい国公立私立併願の生徒と意図的に浪人させて国公立の実績を出したい学校側の意図で父兄と進路指導がぶつかるケースが多々ある。私立の学校側も生き残りがかかっているから意図的に浪人をさせる場合もある。
でも本人はできれば現役で逃げ切りたい。私立に合格しても全く評価しない場合だってある。


お互いの意図が異なるから仕方がない。
でもただ「来年に賭けろ、浪人せよ」を連呼だけではやる気が出なくなる。
そんなこと言われて追い込みかけられるわけがないだろう。第1全力で受験ロードを駆け抜けないと「どれだけの疲れなのか?」、「どこでどう準備すべきか?」さえわからない。気の抜けた状態で得るものは何もない。


戦う前から「ふぬけ」にしている。全力でぶつかってこそ「学び」はあると思う。
F1レーサーだって練習の時にコースを全力で走って感触を体感しておくだろう。
それと同じだと思う。






  

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録73

<12月18日(火)>不登校の先輩「生インタビュー

今、数学CのDVD(全3巻)の編集作業に入っている。この編集者の中に不登校の先輩が
いる。DVDの編集技術はすぐれた能力を持っている。今日のブログは社会問題となって
いる不登校の生インタビューを提供しよう。(今リアルで3メートルの距離にいる)

 


1、不登校の期間は合計何年ですか?

  4年半です。小学校5年の2学期から通学していません。小学校6年生の時はたしか1日
  も行っていません。卒業式に出たかどうかは記憶は定かではありません。中学は最初の
  1〜2日だけ行ったと思います。1年生の1学期の最初のテストは行きました。
  中学はそこから卒業式さえも出ていません。高校は大阪天満橋にある公立の単位制高校
  に行きました。なぜ、公立だったかと言えば、親に迷惑をかけている自覚だけはあったから
  です。

 

2、学校に行かずに何をしていましたか?

  最初は、普通に学校に行く時間に起きて「今日は頭が痛いとかお腹が痛い」とか言い訳を
  創っていました。頭痛と腹痛はよく使いましたね。口に指を突っ込んで実際に吐いたことも
  あります。「これ位しんどいんや」というのを見せとかないといけませんからね。
  TVとゲームと進研ゼミの赤ペン先生をやってました。中学の時はパソコンでネットをやって
  ました。

 

3、不登校はなぜ起こると思いますか?

  一概に言えないですが、僕の場合は体制に対する反抗ですかね。個人を認めてもらえない
  苛立ちですかね。あとは「甘え」ですよ。親に対してですかね。でも今は暖かく認めてくれた
  親に感謝してますよ。こうやって制度に対する反抗と答えている時点で「甘え」ですよ。
  でも当時は「自分は悪くない、周りが悪い」と思ってましたよ。そう思うことで自分を守って
  ましたよ。

 

4、不登校は改善できますか?

  学校行くことがいいことかと思えるかどうかですよね。僕の場合は将来を考えて不安に
  なってから高校行きましたけどね。僕の場合は運が良かったと思うんですよ。親が信じて
  待ってくれましたからね。

 

5、全国の不登校生徒とその親にメッセージをお願いします。

  「行かないんだったら行かないなりのことをやれ!」ですかね。
  「必要以上に自分を責めるな」ですかね。
  「行っていないことに負い目を感じるな」ですかね。
  解決するのに時間かかりますからね。 
  自分から行かない限り、どこに放り込んでも根本的な解決にはならないですよ。
  親には「子供を信じろ」ですかね。「忍耐強く待て」ですかね。
  「その子が何かしようとした時にサポートの準備をしとけ」ですかね。

 

 

<ここでDVD出演講師の内倉先生がひと言述べる>

「結局どう動いていいのかわからないというのが悩みや苦痛の根幹にあるんですよ。
だから、自分の悩みを紙に書き出す、文章にして見る、自分の悩みと正対する。
書けなくてもいいから書こうとすることが大事なんですよ。そこで初めて人のアドバイス
が必要になるんですよ。それを1人だけでなく複数の人に意見を求めることが大切
なんですね」


 

<最後に>

このインタビュー中にも彼は何度も「一概に言えない」を繰り返し言っていた。それだけ人に
よって様々なケースがあると言うことだろう。今日は記事を非常に書きたくない日だったので
なかなか書けなかったが、目の前に「最高の素材」がいることに気がつき、急遽めったに
聞けない「不登校経験者の生インタビュー」に成功した。貴重な記事に変化した。
やはり、自分と同じ境遇の子を心配するからか、じっと考えてから発言していた。
本当に貴重な記事だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録72

<12月17日(月)>  不得意科目ができる理由

 

恥ずかしいことだが、大会前に「食事制限」をしていたからかイライラするのでよく生徒に
イライラを当たっていた。受験勉強もそうだが、何かを制限するとストレスがたまる。


ここで不得意科目ができる1つの理由を説明したい。受験を意識していない学年からの
ことだと思えばいいと思う。中学、高校にしよう。これを見ている皆さんもそうだったように、生徒
は先生に応じて態度を使い分ける。例えば、英語の嫌いな生徒が、いい先生に当たってから
飛躍的に伸びた、あるいは好きになったということがあるだろう。


つまり、高校生が1日6時間の授業の中で自然に「この先生は真面目に受けよう。3時間目の
教師はちょろい奴だから内職しよう。そうだ、5時間目のやつも怒れない女の先生だから塾の
宿題に当てよう」とか「1日の裏スケジュール」を組む。その期間が長ければ長いほど、高校3
年になって「つけ」が廻って来る。仕方ない。

 

意識が低い時期があって当然だから


はっきり言えば、指導者からすれば、「4月の最初になめられるとその1年は終わり」と言っていい。もし、中学や高校の先生が見ていたら「その通り!」と言うだろう。


父兄の方はわからないかも知れないが、1つの教室は「静寂そのもの」しかし、その隣はほとんど「動物園状態」は十分にありえるのだ。


教える人間が、「なめられる教師のリスト」に入っていたら、授業中は、休憩か内職か生徒のストレス解消の時間となりうる。当然、生徒も休む時間と勉強する時間を見事に使い分ける。


もし、学校内で1年間をしっかり管理したければ、答えは「4月に暴れる」(笑)


これは、尊敬する英語の先生に学校で教えることになった1年目に教わったことだ。
「先生、生徒は先生をよく見てますよ。私はね、性格はおとなしいんですが4月は暴れるんですよ。そうしたらね、1年の管理が楽なんですよ。1回なめられるとね、途中から戻すのは無理なんですよ。」と。

 

「なるほど!」と思った。たしかに「怒る」ということはエネルギーを使う。精神的にもダメージが残る。授業に行きたくなくなる。そういうクラスが多ければ多いほど急速に「鬱」になると思う。


私は、これも恥ずかしいが告白しよう。もし、昔の生徒が見ていたら許してくれるだろうか?
当時は、足の「すね」をビール瓶でたたいて鍛えていた。公園のタイヤも蹴り込んでいた。
最後は道路の電柱を蹴っていた。


そこで、4月にうるさい生徒の第1号を発見したら、無言で接近し、全力で
アルミ製の机をサッカーボールを蹴るように机を全力で蹴りぬく。それもできるだけビリヤードの球が2〜3回壁に跳ね返るように意識してやっていた。これ1回で効果満点だった。


女子生徒の悲鳴とその犠牲者の生徒は「あるはずの自分の机」が目の前から飛んでいったので、「これ以上ない戦慄の恐怖」である。急に支えていた机がなくなり、前に転げる生徒もいたと思う。非常に申し訳なかったのは飛んでいった机が全く関係ない生徒の所にも、ものすごいスピードで衝突していたことである。

 

それからは、生徒が授業始まっても開始後から入って来る生徒も1人もいなく、予習、復習も100%完璧である。ただし、「かゆい」から頭をかいただけで、生徒は身の危険を感じて条件反射でのけぞっている。


これを1回やると学校内で「あいつは危険だ!」と他のクラスに口コミが伝わり、全てのクラスで快適に指導ができた。完全な「恐怖政治」である。これがいいとは絶対に思えない。何か教室ではなく「冷凍室」にいるようだ。

 

しかし、なめられた先生や女の先生の1年は悲惨だと思う。学校に行くのが嫌になり、「鬱」になるのもわかる。例えば、自分より大きい生徒を注意して「何や、こら〜」とすごんでこられてびびらない先生が何人いるだろうか?

 

できるのは体育担当か生活指導位だろう。
今の時代一歩まちがえば「危険な空間」になる可能性もあると思う。
保護者も「学校の先生も大変だな〜」と理解したらいいと思う。

 

当時は鬼のように鍛えていたからそういうことができたが、今の時代「逆上して刺される」可能性も否定できない。ただ、4月に「なめられない状態を創る」 これは重要だと思う。

 


また、たまにだがお父様が直々に出て来て「先生、うちの息子を殴ってくれませんか?」という依頼もたまにある。絶対にやらないが、最初言われた時は本当に驚いた。


「いや、今時そんなことできませんよ。お父さん!」と言うと

 

「体罰にならん程度でいいんですわ!」と


今は手を出した時点で体罰だと思うのだがどうだろう?

 

もしかすると「体罰代行業」なんて出て来るかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録71

<12月15日(土)>   ランナーズハイPART2

 

受験生の中には本番当日、神風が吹いたように普段では考えられない力を出す受験生が
いると思う。やはり、メンタルな部分が大きく左右するのではないか?と思われる。「オリンピ
ックには魔物がいる」とかよく聞くと思うが、メンタルタフネスは重要だろう。
昨日は、私事を例に出して述べたが、大会までに「カーボロイド」という食事療法を行った。

 

<カーボロイド>

「試合に向けて、激しいトレーニングをしたあと、3日間 糖質 (炭水化物:カーボロイド)を極度に制限し、その後3日間で糖質が豊富な 食品をとって、一気にグリコーゲンを貯める。 という方法。」

 


3ヶ月前から折れ線グラフのような物で管理され、とにかくきつかったというより食事を制限
されることがこんなにもストレスがたまるものかと再認識した。


まず、いも類とごはん類は多い。スパゲティはソースなし、肉も鳥の「ささみ」をボイルしたも
のだけ(ぱさぱさして何の味もしない)、食パンは何もつけてはいけない。コーヒーもミルク、
砂糖なし、炭酸厳禁、カロリーメイト、ビタミンEの錠剤とイワシの油、ビタミンCとなぜか「ひま
わりの種」も食べていた。


魚もとにかく「イワシ」ばっかり食っていた。たしか、「牡蠣」の錠剤も飲んでいたような
軽量級だったので63.5kgでキープしなければならなかった。たしか、ビタミンEを多量に
取らされたように記憶している。とにかく食べたいものが食べられないのでイライラする。
「ビリーザブートキャンプ」が大流行したのは、「そんな簡単にやせられないよ」というのを
現実に認識させたからではないだろうか?「そんなに甘くないよ」と


今、考えると体の中を徹底的にきれいにしていたのではないか?と思われる。昔の日本人
の粗食が最高に体にいいように。そしてだんだんタンパク質の比重を上げていったように
記憶している。


朝から「坂道ダッシュの後にジャンピングスクワット」なんかやっていたのだから
今、そんなことをやると絶対に入院だ。死ぬかもしれない。
とにかくダッシュが一番つらい。心拍数を上げるのとスタミナアップなのだが、絶対にぎりぎり
まで追い込まないと当日力が出ない。「心のどこかで手を抜いたダッシュは何の意味もない」
2分間、手と足を休むことなく動かさないといけないのだから
気を抜くとKOされて病院直行だから


当時のきつかったトレーニングの1つで「4人ひと組になってうさぎ飛びでぶつかり合う」という
のがあった。これがとんでもなくつらい。
最初にぶつかりあって手を後ろに組んだ状態から離したものは、最後の一人が決定する
まで罰ゲームとして「腕立て伏せ」をやらされるのだ。
2番目に手を離したもの、3番目とその「罰ゲームの腕立て伏せ」は、だんだん時間は短く
なるのだが、仮に最後まで「ぶつかりうさぎ飛び」で残っても足が痙攣する位(立てない
位)疲れているので結局、全員地獄を経験することになるという訓練だった。
しかし、平等に4人とも鍛えるという意味では良くできていた。
これをたて続けに3回位連続してやるのである。


先輩はもっととてつもないことをしていた。6Fくらいのビルの屋上の金網を超えて反対側に
体をたらして「懸垂」をやっていた。
(誤って手を離したら落下してまず即死である。)
警察につかまるとまずいので深夜にやっていた。
「これ位、ぎりぎりの状態でやらんと勝てんのや!」とか先輩は、わけのわからないことを言
っていた。しかし、異常に説得力があった。


後輩は、深夜に公園の大きな木に「頭突き」をしていて「危険な変質者がいる!」と通報されて
警察に運ばれていかれたことがある。
その後輩が今、警察官をしているのだから不思議なものだ。


もう一人の先輩は今は住友銀行の支店長代理だが、奥さんの誕生日に「スクワット1000回」
をプレゼントしていた。(普通、こんなプレゼントなんて誰も喜ばないし、いらない)
この先輩には、プロテインや肉体改造についてたくさんのことを教えられた。
しかし、人間離れしていることを大真面目に全員でやっていることが不思議と楽しかった。


「体育会系の良さ」というのはこういう所にあるのかもしれない。
朝7:00からの坂道ダッシュに付き合ってくれる後輩がかわいくて仕方なかった。
大会前に「チーム」ができる。そしてとてつもない練習を共にする。
「男同志の友情」ってこんなにいいものかとか感じていた。


とにかく味がしないものばっかり食べていたので食事が楽しくない。しかし、慣れて来ると
体が動くこと、動くことに驚いた。とにかく「動き出したら止まらない」というような感じか?
毎日ではなかったが、「自分がすごい!」と思ったことがある。これこそ「ランナーズハイ」
ではないかと思う。なんか、頭も体もマグマが炎上しているような感じか?


なんか「サイボーグのように筋肉繊維の躍動がわかる」というのが正解かも知れない。
しかし、連続ではなかった。そういう日もある位だろうと思う。大会の後、食事療法の制限
が解除され、選手に配られた400円位の幕の内弁当が、涙が出てくる位、その場で転げ
まわる位感動的にうまかったことを覚えている。


やはり、「制限する」ということが、この感動を産み出すのだろう。
「もう一回やれよ?」と言われたら間違いなくNOと答える。
ただし、「ランナーズハイ」のあの「自分を無敵と錯覚するような感覚」は、経験した方が
いいと思う。年を取ってからでは絶対に無理だと思うから

 

 

【科学的勝負脳(追加記事)】

水泳の北島選手を金メダルに導いた平井コーチが選手が150メートルから200メートル
の間にスピードが失速するというのを問題視して脳の研究専門家に相談し、メンタル面の
強化をした番組を見た。

 

その答えとして頭の中に「ゴール」という言葉がよぎると人間の心理の中で「もうすぐ終わり」
ということばの意味がインプットされて失速すると。だからタッチして電光掲示板をすぐに見
るまでがゴールとして強化した所、効果が出たという結論だった。

 

特に「科学的勝負脳を創る」ということばが印象的だった。
置き換えると受験生の場合は「大学入試は通過点」ということか。

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録70

<12月14日(金)>  ランナーズハイPART1


いよいよ70回だ。あと30回全力で駆け抜けよう。昨日、ある現役生が「ランナーズハイ」の
状態でしたよといった。つまり、簡単に言えば「アドレナリンを分泌して無限に集中できる」
状態のことを言ったのだと思う。「ランナーズハイ」と言うのは常にその状態を創り出せれば
良いが、私の意見では「長期間の訓練の中では、何回か信じられないハイパフォーマンス
の出来る状態が来ることであって自分のコントロールでいつでもどこでも産み出せるもの
ではない」という意見だ。


受験生であれば、本番の問題がどんどん解ける状態から自分を絶好調の状態になっていき、
そのまま全教科終了した状態ではないかと思う。これを常に出せれば神様だ。
前提として必要なのは、地味な訓練ではないかと思う。
また、精神的に覚悟を決めて追い込まれた状態も必要だと思う。


個人的な経験だが、私も空手(型ではなく、直接打撃制)の全日本の大会に出場が決定してその練習の過程でランナーズハイを何度か経験したことがある。
まず、大会に出るのに「この大会で事故ならびに怪我が発生しても当会館は一切責任を負いません」という誓約書にサインしなければならない。


先輩が何気なく「過去に6人死んでるよ」と言った時には父母の悲しむ顔がちらついたものだった。
しかし、当時はこの「恐怖の壁」を越えないと「男になれない」と信じきっていた単細胞だった。
その次、病院に行き「心臓の異常なしという診断書」をもらい提出しなければならない。
参加費がたしか15000円だったと思う。


「15000円で死ぬかもしれんのか?」と思うと経験したことのない異常な恐怖がその日から始まった。今考えるとむちゃくちゃな大会だ。


日本全国から集まった手でブロックや瓦を割ったり、バット2〜3本すねで楽に折るような
最強にロマンを感じている「人間離れ」した連中が集まるのである。普通の恐怖ではない。
第一、全く何の恨みもない人間と2分間全力で殴り合い、蹴り合わなければならない。
先輩からは、常に「相手、殺すつもりでいけ!でないとお前が殺されるぞ!!」と洗脳されていた。
引き分けだったら「もう1回」だ。


何かあった時のために大会ドクターが2〜3人準備されている。
自分の隣を担架に運ばれた選手が目に入るともう「ちびる」寸前だ。
あるいは選手がKOされて「ドクターお願いします!ドクターお願いします!」とアナウンスが聞こえると悪寒で口びるが震え始める。


大体ピクリとも動かないか、失神して痙攣を起こしているので見ないようにする。
見たら、終わりだ。自分が次にそうなる。
逃げられればいいが、今度は先輩に殺されるかもしれない。


今までの人生で最大最高の恐怖をひとつ上げれば、この大会マットに上がる寸前だ。椅子が準備されてだんだん前にずれて行く。この1人ずつずれて前に行く瞬間は泣きそうになる位恐ろしかった。
まさに、死刑囚が死刑台に少しずつ近づけられる感覚だ。
なんというか「死」をじらされている感覚だ。


大会会場の応援垂れ幕がまたこれが強烈だ。
「骨は拾ってやる!」とか「後のことは任せろ!」
とか今思い出しても笑える垂れ幕が下がっていた。


名前が呼ばれてマットに走り上がる寸前は無心かも知れない。
スポットライトが意外に明るくて、熱くてマットが足が沈む位柔らかいなと感じた。
試合開始すると、全く「痛み」は感じない。終わった瞬間は滝のように汗が吹き出る。
しかし、翌日の朝が悲惨だ。のた打ち回る位痛い、立てないし、動けない。


つまり、究極の緊張を越えると「何か蜃気楼のようなものに包まれる」感じなのかも知れない。
こういうのが「ランナーズハイ」かも知れない。


寝たきりのおじいさんが火事になって起きてコンクリートの壁を乗り越えたという例もある。
また、大会前に3ヶ月間「カーボロイドトレーニング」という食事療法もやった。


つまり、ボクシングのボクサーや長距離ランナーが行うトレーニングで大会前までに序々にタンパク質の摂取量を増やしていくやり方だった。これも大変だった.
 

<続く>

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録69

<12月13日(木)>   学校とぶつかる父兄

センター理科DVDも無事に発売され、残りは数学C(全3巻)だ。何とか間に合わせたい。
ブログを書いていると、とてつもなく書きたくなくなる時がある。サボりたいと思う。受験生
が勉強したくないと思うのと同じだ。何度も言うが、いいかげんな記事は書いていない。


最初の何号かまでは、ゆとりを持って気軽に書いていたが、急速に読者が増えて圧力
との戦いになって来た。毎日、読者が決まった時間に「日課」として見ているのだから
逃げられない。苦しい時もある。1000人以上が待っていると思うとかなりの重圧だ。


とにかく、その日だけに集中する。過去何号書いたとか、未来の何号まで書くかとか
一切考えずにひたすらその日に集中する。これは、受験勉強にそのまま共通するの
ではないだろうか?たまには、「映画やTVや芸能や飲みにいった話」で逃げられたら
どんなに楽だろうか?と思う。以前に「受験生ががんばっているのだから」と書いたから
には、絶対に「教育、受験というテーマ」から外れない路線を守り切ろうと思う。


一切、ふざけたことを書かずにテーマを持って貫き通すつもりだ。
知識の限界との挑戦だ。
「あいつ、さんざんエラそうなこと言って途中で逃げたぞ」と言われたくない。しかし、永久に
このペースで真剣に書けない。休んだら負けそうだ。たまには弱音をはきたい。


こうやって宣言しておかないとこちらの心が折れそうになる。しかし、受験も終わる日が
来るのだから、こちらも「100号でいったん終了したい。そこまでは意地でも全精力で書く。」
わざわざ、教育関係の方から「当社のマニュアルとして利用しています!」なんて来るの
だから、それはそれでいいだろう。がんばってください。現役生の親の焦りの電話が多い。


また、学校との問題だ。「医学部あきらめて他の学部受けろ。」「補習も出ろ」とかあいか
わらず学校との問題だ。全国の高校の進路指導部の方にひと言「学校の不満は全て他
の塾や予備校に訴えられている、学校が保護者に呆れられている」ことを伝えておきます。


例えば、「センター試験強制なんてのもおかしいだろ?この1分1秒を争う時期に2日も取ら
れる。自習室で過去問題を本番と同じようなスケジュールで時間を計測して本番シュミレー
ションした方がいいだろう。私立のセンター流用は医学部なんかはあまり報われないだろ
う。あまり期待しない方がいい」


第一、医系の保護者の中には全く知らない保護者もいれば、大学の中の中まで熟知して
いる強者がいることを忘れてはいけない。高校の進路指導部なんぞ、勝てるわけがない。
心の中でバカにされているだけだ。少なくとも受験システムという面では、はるかに生徒
の親の方が知識がある場合がある。相当すごい場合もある。


たしかに、今は高校を完全無視して休んでいるケースも多いと思う。早い生徒は12月
初めからもう出席していない。朝から晩まで勉強している。現役生の焦る理由は、ひとつ
だと思う。「直前になってあがきたいのだが、学校ともめるわ、何からやったらいいのか
わからんは、時間はないは、親はうるさいわで家庭内パニックを起こしている」
まとめるとこうなる。全国で今多数起きているだろう。いかに進路指導が行きわたって
ないかの証明を再度伝えておきたい。

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録68

<12月12日(水)>センター教材発売開始!

 


指導記録44で書いた「センター試験理科教材(各5巻)」が発売開始された。
もともとは中学部までしか持たない個人塾の塾用教材として製作されたものである。
高校の教員の研修教材としても最適である。


1問1問解説を撮影したそうだから、かなりの時間がかかったようである。
教材を見た方ならわかると思うが、黒板が小さいので講師が何度も消さなければならなかった
そうだからこれも大変だったようだ。


しかし、60分の5本で終了するとなるとかなり詰め込まなくてはならなくなる。素晴しい教材で
あることは間違いないだろうと思う。これで理科の平均点が急激にアップしてくれたらいいと
思う。もともと理科は英語、数学に比較して範囲がそんなに広くない。だから、もともと点数が
出易い科目なので逆に落とすと痛いだろう。


もう教材を見た方は、「感想メール」をお待ちしています。
また、「ここはこうした方がいい」という現役の現場の先生方の意見も全国からお待ちしています。
「辛口の批評」ももちろん構いません。その方がうれしいです。


大体、この業界は「先生」とか呼ばれてその気になっているバカが多い業界です。
廻りに苦言を言う人が多ければ多いほど成長するのです。
全く気を使わずに何でも言ってください。


また、先生と呼ばれて勘違いすると同時に保護者も子供が人質に取られているため、塾や予備校との関係悪化を恐れて変に気を使っている所もあります。


また、そのことさえも気がついていない鈍感も多い業界です。単なるサービス業を利用していると思えばいいと思います。「気にいらなかったらすぐ捨てればいい」だけの場所です。


コンビニが潰れても誰もさほど気にしないと思います。そのような種類のものです。
数学CのDVDをお待ちの方、編集者が体調を崩してしまい完成が遅れています。本当に申し訳
ありません。


たぶん地方の塾の経営をしている方で生徒がCが弱い生徒を抱えているからなのでしょう。
本当に申し訳ありません。


おそらく学校の授業進度が極めて遅く、生徒が不安になっているパターンかもしれません。
全国的によくあることです。


その分センターの教材で生徒の実力を上げて頂けたらと思います。
最後にセンター試験をひとことで言えば、「本番では点が取れそうで取れない試験」と締めく
くっておきます。


練習と本番は全く異なるものと考えて気を抜かずに行きましょう。
教材を利用されている方は本番の試験で心の底から健闘をお祈りします。
北海道から沖縄まで「最後に笑顔を!」


 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録67

<12月11日(火)>   家庭教師の盲点


 

受験生予備群の方もたくさん見ていると思われるので、久しぶりにその予備群の方に向けて
書いてみたい。教育システムの盲点をついた記事を書いた時が一番アクセスが跳ね上がる。
そう言えば、現場の人間が中立の立場で書く情報はここしかないかもしれない。
言ってみれば、今まで業者の言いなりになっていたお客さんが、「そうか、そういうことだったのか!」と納得されているからかもしれない。


今日は「家庭教師」について書いてみる。
家庭教師は一見、個人に合わせての最高のシステムのように思われるが、最大のデメリットについて書いて見る。「そうではない」と思われる方もいるかもしれない。


家庭教師派遣業者の最大のメリットは「テナント代金がかからない」ことである。人間さえ揃えて電話一本あれば「一丁上がり」である。つまり、業者からすれば、不動産の家賃を払う必要がないため、限りなく業者の利益率は上がる。


へボい学生や講師を使えば言うことはないビジネスだろう。しかし、私が思う最大のデメリットは「生徒の部屋や家で行うため、最高レベルの緊張感が出せない」ことである。言ってみれば雰囲気が柔らかいのである。つまり「ぬるい」のである。
また、部外者が緊張感を出すために勝手にリフォームはできない。


部屋のどこそこに漫画が置いてある、自分の趣味となるものが飾ってある、2階から降りれば
冷蔵庫に何か入っているしいつでも何でも食べることができるし、大好きなゲームの位置もわかる。いつでも息抜きできる。周囲の背景が生徒に都合良過ぎるのである。


受験生の中にも「10分だけ休憩!」と決めておきながら15分、20分と自然になってしまうの
はそのためだ。また、生徒の家なので親に聞こえるほど生徒を強く叱りにくい。
心のどっかで遠慮がある。「道場」になり切れない。


誰も怒る人間もいない。以前、社会人で通学できない受験生に「メールでも何でもいいからとにかく叱って欲しいと、でないと負ける」と真顔で言われたがこういう理由からである。


やはり、ライバルの燃えている姿が視界に入り、「受験まであと何日、最後の追い込み!4月に幸せの涙を流そう!!」とか壁に書いてある場所の方がいいのである。つまり、視界に入るものが、全て自分の目的に関するものだけの所でないとダメだと思う。そして、先生がすぐに事務室から資料を出せる。いつでも受験難易度や過去のデータを引っ張り出せる場所でなければならないと思う。類題も瞬時に持ってこれる。


私も家庭教師の依頼を受けて行ったことがあるが、まず他人の家に入ること自体が気を使うものだ。帰りに靴がきれいに並べてあったり、磨いてあったりしたら次回から新しい靴を購入したものだった。よほどの鈍感でない限り、気を使うという意味で行きにくいはずだ。そして最大の問題が、「ここでこの問題をやらせよう!と思っても肝心のコピーがない」つまり、ものすごく機動力に欠けるのだ。そして、横に座って教えるという角度も良くない。やはり、正対して黒板やホワイトボードを見る方がいいと思う。私はあまりにも耐えられないので全て大きなカレンダーを貼り、受験まであと何日とか模擬試験や宿題日程とか全て書き込み、ホームセンターで小さなホワイトボードを打ちつけてもらい、生徒の視界を全て変えさせたことがある。営業事務所の「ノルマ達成部屋」のようにした。
それでも何か物足りない。


そして、欲しくもないのに途中でお母さんやおばあさんが「おやつ」を出すのもかなわない。緊張感が途切れるし、残すのも悪いから本当に無理して食べる。何か知らないが、「達成感がないし、ストレスがたまる」というのが正直な意見だ。


「何が問題なんだろう?」と考えて見ると、最大の問題が「自分が出したいものを出せない」のと「空間の居心地が悪い」のだと判断した。戦場に立っていない兵隊のようだと言える。プリントを忘れでもしたら代替品や代替問題もすぐに提供できないからだ。多分、生徒の家庭の方も先生が来る日は、気を使っているだろう。「何時におやつを出さないと」と時間を計測しているだろう。お互いに気を使っているのがわかるから更に疲れる。


指導に行っている先生方も週に何回か他人が自分のプライベート空間に入り込むというのがど
んな気持ちになるか逆の立場に立って考える必要があると思う。


お金も手渡しでもらうとその時に進路面談のようになり、なかなか帰宅できない。要するに、
何かとてつもなくしっくりこないのだ。「ここはそういう場所じゃない」というのが結論だ。たしかに家で待っていて何かが解決されるという点では全て悪いとは言えないだろう。「体が弱いとか通学できない」ならわかる。


しかし、通学できるなら戦場に出向く方がはるかに効果的だと思う。
空気や雰囲気は非常に重要だと思う。
「自分の部屋で自分を長期間コントロールできたら大したものだと思う。相当強い人間でないと
不可能だと思う。」


今は小学校の時代から家庭教師センターからばんばん電話が掛かるそうだが、最近は家庭
教師センターと名乗ると電話を切られてしまうので「〇〇大学の〇〇ですが」と大学名で掛け
て来るそうだ。


名前を利用されている大学も迷惑だと思うが警戒心をなくすやり方と言える。
そうすれば、様々な大学名で掛けられるのでいつかは聞いてもらえるというやり方
らしい。


そうすれば50人大学生を登録していれば一家庭に50回掛けられるということになる。
一つの例として電話をかけて反応が良ければ蛍光ペンの青、再度かける場合は黄色、
全く反応ゼロの場合は赤と名簿にラインを引いていくのもひとつのやり方だ。


ただし、私の業界での経験上は「いい先生ほど家庭に行きたがらない」というのが結論だ。
理由は上記に書いた「気を使うのと遠慮」だと思う。昔、家庭訪問に学校の先生が来たら
急に掃除をしたり、今か今かと気を使ったことがあるだろう。あれが続くのだから
また、優秀な人ほど「行く必要もない」とも言える。


お客さんはセンターに依頼すれば素晴らしい先生が自動的に運ばれて来ると勘違いして
いる所があるが、以下を考えて見て欲しい。「ある家庭教師先に片道1時間半かかるとする。
往復で3時間かかる。この電車に揺られている3時間は先生の利益を全く産み出さない。
できればそこで予備校で個別指導なり授業をした方が効率がいい。わざわざ、気を使って
神経を使って、落ちた場合は責任を取らされる。また、十分に資料もない空間で6割位の
満足度の授業しかできない空間に行かなければならない」と


お客さんに一定の品質をクリアした人間を送る場合にはこの「精神的な壁」を越えなくては
ならない。暇な主婦や学生や暇な講師を誰でもかれでも送り込めならわかる。第1医学部
レベルまで指導できる人材は業界に10%以内しかいないのだから人材の供給に限界が
ある。よく何百名登録とか何千名登録とか目にするが、私からすれば絶対にありえない。
「適当な人材でいい。」と言われればいくらでも可能だが


最後にいい家庭教師を選ぶ最大のポイントは何かとあえて言えば、「信用できる人間が間
に入っているかどうか」が最大のポイントといえる。


なぜなら「仲介してくれた〇〇先生の顔を潰すわけにはいかない」という心情が入っている
かどうかが最も信頼できるルートと言えると思う。これが強ければ強いほどお客さんは幸せ
になれると思う。


センターと講師の関係が悪ければ、
必ずと言っていいほど問題が起こる。つまり、仲介者と講師との間にある「人間関係」
が責任感を産むと言える。いい先生ほど義理固いというか顔を潰さないからだ。


また、クレームが自分にふりかかるのを嫌がるため、あえて紹介をためらうというのが現状
ではないだろうかと思う。 現在、家庭教師を依頼している家庭の方に「責任感の度合い」を
測るポイントを伝えたい。先生が読むと「痛いとこつくな〜」と思うだろう。


先生が持参して来るテキストやプリントや参考書類の種類と量をチェックして見たらいい。
問題集1冊とかテキスト1冊だけというのは「運ぶのが重たい=最低限のことしかしません」
という心の表れだと思う。上記の文に記載したように塾や予備校の資料コーナーから瞬時に
類題や参考問題を出せるのを「機動力」と書いたと思う。それでは、その機動力を各家庭に
運ぶためには先生自身が運ぶしかないというのがわかるだろう。


純粋ないい先生ほどいい意味でよけいな物をたくさん持参して来るものだ。
(例え使用しなくてもだ)
ここで「残り数分でもう1題問題をやってくれるか?つまらん世間話で済ませるか?の差
が出る」はずだ。保護者もお茶を出す時にでもさりげなくチェックして見たらいいと思う。
こういうチェックポイントは指導経験者にしかわからない。


今後、この業界はどれだけ「指導空間をブラックボックスからオープンボックスに変化
できるか?」が重要なポイントになるのだから

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録66

<12月10日(月)>  後悔のない行動

12月もいよいよ第2週に入ろうとしている。今だに風邪が猛威をふるっているようなので気を
つけて頂きたい。ここからは体力、気力を保持することが重要な要素です。がんばって下さい。
志望校についても吟味に吟味を重ねて、後で「あ〜あの時受験しとけば良かった」とならないよ
うにして下さい。吟味に吟味を重ねて2手3手先まで考えましょう。


くれぐれも見落としがないように!切符や宿の手配は家族で分担しましょう。
進路指導の重要性については、かなりの回数をさいて述べたが、簡単に言えば、「目標が定まらないと人間は動かない、動きにくい、」 受験生は何か灰色のオブラートに包まれたような重苦しい動きになるからです。最も重要な心が楽ではないからですね。


「誰かに相談したいが、誰もいない」状況で受験を迎えている生徒は全国に多いでしょう。なぜなら進路指導にかけられているひとりあたりの時間がものすごく短いからです。


進路指導になっていないからですね。「絶対に迷いがない」位までの答えが出ていないのに
ダッシュどころかスピードも出ないですよね。「誰かに決めてもらいたい」といまだに悩んでいる
生徒も多いと思います。


もし、指導者の方が見ていられるならば、完全に決定して「迷わずダッシュかけるのみ!」の
生徒が何人いるか?カウントしてみて下さい。そして、「チャレンジ校、相応校、すべり止め校
まで全て入っているか? 出願書類の締め切り日まで認識しているか? 調査書を取りに行く
日は決まっているのか? 入試会場が複数ある場合に最も効率的な会場を選択しているか?
全てダメだった場合に2月後半や3月入試をどうするのか?」等
様々なチェックポイントがあるでしょう。


改めて3月までの予定の吟味に入って下さい。
自宅浪人や働きながら受験勉強をしている人は、全て自分の頭の中で答えを出さなくては
なりません。最も苦しい時期でしょう。廻りにアドバイス等してくれる人がいれば心強いもの
です。浪人生の人は、「自分が4月にどこにいるのか?」考えるだけで不安でしょう。


しかし、必ず「その答え」は出るものです。その答えを受け入れることができるか否かの
葛藤はあるでしょう。全国には1人で孤独に戦っている受験生もいるでしょう。
しかし、家族だけは味方です。
「自分は1人ではない」と自分にエールを送りながらがんばって下さい。

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録65

<12月8日(土)>   システムの盲点

昨日の記事は、コンビ二塾を例に出して簡単な仕組みを説明したが、急激にアクセスが上がっ
たことにこちらが驚いてしまった。やはり、ほとんどの保護者が「通学していることだけに満足し
ている」所があるため、内部構造や仕組みを説明した部分が興味深いものだったのかも知れない。他にも自立学習と命名された教育システムもある。


簡単に言えば吉野家の牛丼のカウンターを想像して見たらいいと思う。生徒がおのおの自習をしている状況に監督が指示を与えていくシステムだと思えばいい。


「一定の場所に行くことによって勉強するという習慣をつけること」には意義があると思うが、よ
ほど目標管理のプロと進度チェックを達成しなければ、保護者の月謝は、単なる場所代金だけになる。あるいは、ただの質問解決だけになり、年間スケジュールの達成が非常に困難になる。
もう1つの危険は、その監督者がぼけた人間であれば、5〜6人いるのに1人の質問にかかりきりになり、他の生徒の全ての月謝はその部屋の空気代金だけになる。


熟練した人間が監督していれば「平等の時間と満足」を提供できる可能性はあるだろう。
監督者の管理能力が問われるシステムだ。


以前の記事に書いたとは思うが、塾とか予備校は、「どれだけ無駄金になっていないか?」を吟味すべきものだと思う。おまけに今日やったことが、すぐに効果が出ない場合もある。つまり、費用対効果を常に吟味されることになる。もっと厳しく言えば、1分あたりの金額まで計算すれば、講師が「関係ないバカ話」をしても、保護者はその講師のバカ話にお金を払っていることになる。


つまり、教育業界の盲点は「目に見えない、見えていない密室で行われている空気のようなも
の」に金銭が動くということに問題があることになる。


もしかすると、この業界だけが費用対効果が最もわかりにくい業界なのかもしれない。
また、同じ講師と言っても「個人差」が多きすぎる。力もそうだが評価もだ。
例えば、基礎に向く講師、難関に向く講師などいろいろあるからだ。実力はたいしたことはないが「生徒をやる気にさせる能力は天下一品」なんていうのもいるから評価が難しい。人間同じは絶対にない。ある生徒にとって最高の講師が他の生徒にとっては最悪もありうる。


私が「いいな〜」と評価しても生徒が「よくないな〜」もあるし、その逆もある。
情熱の塊のような地域の個人塾の先生なんかは、「全ての他の講師が自分以下に見えて絶対に他人にやらせない」なんていう人もいる。夜の12時位までがんがんやる先生だ。
他人が絶対に信用できない堅物とも言える。一度他人を雇った経験があるのだが、「どうしても
自分と比較してダメ人間に見える」と言う。


しかし、自分が倒れれば全てがストップする。
受験前に過労で倒れるケースなんてあるから危険である。
親分が受験直前にインフルエンザでもなったら、生徒は焦るどころのさわぎではない。
親にとったら「取り返しのつかないアクシデント」だ。


教育業界はある意味、つかみ所のない業界と言える。つまり「厳密に判断のできない業界」と
いう意味である。

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録64

<12月7日(金)>   フランチャイズ

追い込みの記事ばかり書いているので、異なることを書こう。そして保護者の方に向けて書こう。例として中学生等の教室に多いフランチャイズ教室(別名でコンビニ教室と言う)について書こう。そしてお客に「サービスの仕組み」について理解してもらおう。


こういう種類のコンビニ教室は、「ある程度6割位の満足さえ与えればいい」と考える。そうでないと多数つくれない。妥協すればするほどコンビニ化は簡単だ。つまり、「満足度」を限りなく下げればいいだけだ。使っている教材も種類を少なくして同じものを使えば使うほど運営は楽だからだ。


つまり、「こちらが簡単に準備したものに押し込めば押し込むほどコンビニ化は簡単だ」その代わり、客は選択肢が限定される。どうでもいい大学生でも使えば使うほど価格も下げることが可能だ。「別にどこでもいいよ」であればこういう所でいいかもしれない。


なぜ「コンビニ塾」と業界で呼ぶかというとひとつには誰でもできる位簡単なシステムにして拠点を多数創る。また、多数創れる位に完全マニュアル化してしまう。


マクドや吉野屋のようにオペレーションを簡単にしないと多量生産できないのと同じだ。
もう一つは、深夜のコンビニの給料と変わらない値段で学生を利用するという理由もある。熱心な学生に当たればいいだろう。


しかし、「コンビニのバイトと変わらない意識」でやる場合があるから「学生の研修」をどれだけ
うまく指導しているかが、駅前個別の選択をする基準になると思う。更に、テストや予習の料金
は時給から出ないので責任感のない学生は予習さえしない。


するはずもない。確認テストもしない場合がある。
第一テストを創れない学生だっている。


教材は、自分が受験生時代に使用したものと同じものを使用する。
なぜなら予習がいらないからだ。思い出しながらやるだけだ。


学生時代に家庭教師をやったことのある父兄なら、自分の当時の学生時代の「意識レベル」を
考えれば答えは出るはずだ。「子供の人生がかかっているんだぞ!」なんて最初から求めない
方がいい。今の学生はもっと合理的に効率的に物事を考える。


なぜならコンビニのバイトに入った方が効率的だからだ。「できれば将来、教員になりたい。
そのための修業をしている」と位置づけている学生などに当たればいいだろうと思う。熱心な父
兄の方は選択のヒントとして考慮したらいいと思う。


個別指導は時代の流れにそって「より細かい指導」を願う父兄の願望から産まれたものだと
思うが、1人の生徒に1人の先生を準備するため、集団指導より質が落ちる場合も保護者
は忘れてはいけない。もし、大学生の子供がいたら聞いてみたらいい。大学の学生課の
アルバイト募集に「小、中の個別指導講師の募集」が山のように貼ってあると思う。
数が足りないから、どんどん採用していかないと追いつかないのだ。


そうすると何が起こるか? 今日、採用された学生が何の研修もなしに明日お客の前に登場
して指導するということが起こったりするのだ。そうすると学生は、受験生時代の記憶に頼らざ
るをえない。らしく見せるためにスーツを着せたり、白衣を着せたりするのもひとつのテクニック
と言える。子供の心をうまくつかむことのできる学生もいるだろう。


それ以上期待しないと言えばそれでいいとも言える。
お客さんの願望の大きさ次第と言える。
極論すれば、コンビニ個別は「指導しているように見える形さえつくればいい。


教え子が「大手の家庭教師センター」に登録していたのだが、学生食堂できつねうどんを食べ
ている時にスカウトされたと聞いて笑ってしまったことがある。


聞けば何人もの「渋谷のカラス族」のような学生を大学の学食に潜入させてスカウトしていたと
聞く。そして、どんどん教え子の携帯メールに依頼のメールが入って来るのを見て驚いた。
「場所と学年と条件」が入ってどんどん送られて来るのを見て本当に驚いた。
たまに「お母さんはうるさい人です!」とかついでに書いてあった。


もし、責任者の方が見ていたらこれを読んで苦笑されているかもしれない。
それに対して、こういう業界は、完全にお客の希望からスタートすればするほど運営は難しく
面倒くさくなる。手もかかるし気も使うし、選択肢が無限に出て来るのでスケジュールミスや管
理も数倍大変になる。そして「そこまで聞いてられん!」と開き直って単純なパターンに戻す。
業者の思考とはこんなものかもしれない。


理想は一応追求して見るが最終的に現実に戻す。
スケジュール管理を実際にやったことのある人間ならわかるだろう。スケジュールのバッティングや講師や生徒や保護者への連絡不足や「場所がない」などの問題が多発する。つまり、お客の方向に細かく向けば向くほど、「それを捌くことのできる有能な人材が必要」となる。細かく対応すればするほど準備の手間や場所の確保や全てのものが重労働となっていく。これを同じように評価されていると非常に困る。ひどい場合は、20年以上の経験者と大学1回生を同じ商品と考えているお客さんもいる。


外見上同じように見えるから細かくやっている方が損をするから書いておく。
ただ年数だけ積んでいる老害だけの先生もいることは否定しない。大学生以下の「自称プロ」
もいる。次に進路指導や保護者対応をお客さんに応じて臨機応変にできる、これまた有能な人材が必要となる。更に生活や精神面での管理能力も必要だ。


これらの要素を満たすことができれば、お客の満足度は限りなく高くなる。ただし、そうそう全てのオールスターを揃えるのは至難の業だ。そんな貴重な人間は数少ない。


まず、質の高い満足度の高い教室をお客の要求に応じてミスなく廻せる人材はほとんどいない。
なにしろ全てが変化するのだから、素人がやると誰にどのプリントを渡すだけで多くのミスをする。
授業だって上から下まで瞬時に柔軟に変化できる人材はそうそういない。


だから、手を抜けば抜くほどコンビニ化は簡単だ。
誰でもできる作業にレベルを落とさないと数を増やせないと考えれば、おのずとその答えは出るだろう。第一人間が人間を指導するのだから同じ人間は存在しない。
コピーして複製人間を創ることは不可能だ。


誰もがこなせるレベルまで落とさないと拡大できないだろう。当たり前のことだ。
簡単に利益を上げ、そして1番運営が楽なのは、「人件費の安いヘボ講師を置いてテキストを市販の教材を使ってブロイラーのように大量にお客を詰め込みまくる」ことだ。


大学入試で最も経済的なのは、大手で特待精度もらって自習室だけ利用して自分で勉強して国公立に入ることだ。これが最大の親孝行であろうと思う。 それ以外の別の選択肢は、「ニーズに応じて時間をお金で購入する」と考えればいいと思う。よくネット上に「塾を選ぶ大事な基準」とかが書いてあるが、今日の私が書いた記事の方が現場の人間が書いているので限りなく重要な点を述べていると思う。


お客さんの方も「塾や予備校の仕組みのどこに問題があるのか?」を追求する視点を持った方がいいと思う。必ず、どこかに盲点がある。そしてその盲点を発見したら、どこかで「その部分を補う対策」を打つべきだ。時間は止まらない。現在も1000人以上がこの記事を見ているのでこれで業界の水準が上がってくれることを祈る。そうすればお客さんが幸福になる可能性は高まるだろう。それに対して「おい、変にお客に詳しい情報入れるなよ、うちが困るじゃないか!」と思っている所は対策マニュアルをすぐに準備した方がいいだろう。

 

【フランチャイズの仕組みと盲点】

フランチャイズの盲点は、お客さんが「全国に多数あるから大丈夫だろう」と思う所に
盲点がある。現実には「いい所と悪い所が混在している」のが現実だ。教室長の管理
力やスタッフのレベル等が全てうまく重なりあっていい教室ができる。
そしていいサービスとなって消費者に提供される。


例えば、皆さんが全国チェーンの病院が、数が多数あるからという理由だけで行くだろ
うか? やはり、口コミや評判の方に左右されるだろう。それと全く同じである。
マクドナルドであれば、全国どこで食べてもマクドの味が楽しめる。なぜなら、誰が調理
しても同じ味がするように素材も業務も完全に単純化されているからだ。


同じ居酒屋チェーンでも支店によって味やサービスが異なる場合がある。それは
そこを管理するマネージャーの力量と言える。 有名な料理店が支店を出し過ぎて
逆に「味が落ちた」と批判され、自分の首を自分で絞めていくのと同じ所がある。


マネージャーが品質管理や従業員管理をしっかりしないから、砂糖や塩の量をい
いい加減にするだけで「玄人のお客さんが気がつく」ようになり、急に元に戻すこ
とができず、自滅するのと似ている。


食べ物でさえそうなるのに、人間の場合は言うまでもないというのが当然である。
しかし、外からはそれがわかりにくい。そこを説明してみたい。 教育サービスと
言うのはある意味「宗教」に似ているところがある。

 

また、お客さんの思い込みが強い世界だ。例えば、中学入試で成功すれば全て
その後もうまくいくと勘違いしているのがいい例だ。 現実は6年間、「温室状態」
で次の難関大入試でつまづくケースが非常に多い。でも保護者はそれでも安心し
ている。

 

基本的に人間を入れれば問題は大小さまざまな問題は起きる。毎日起こると
言ってもいいくらいだ。そこに気がつくマネージャーか鈍感なバカがやっている
のかで全く変わってしまう。例え同じ看板であってもだ。

ものすごい親密な進路指導のできる管理者とただ「ドアの開け閉め」だけしている
無能な人間が混在しているのが現状である。大体、優秀なマネージャーなどそん
なに多くない。そして植物と同じように、毎日目を光らせていないと悪い荒れた方
にどんどん進むのが現状である。それを毎日、目を光らせて管理するのがマネー
ジャーの力と言える。悪くなる要素を未然に予見してブロックする力が必要だ。

 

ここまで来るのに経験として10年はかかると思う。それを現状ではすぐにお客の
前に出す業界だから恐い。自転車のかごに1人がゴミを入れると気がついたらカ
ゴのゴミが増えていくだろう。それと同じように塾も荒れていくスピードは速くなる。
経験がないと気がつかない。そのようにして無能な支店がどんどん増えていく。


食べるだけのハンバーガーならまだしも人間を扱う教育サービスはそうはいかない。
なぜなら1人1人異なって当たり前だからだ。そして書面のマニュアルで管理してもう
まくやれる人材とまったくの無能な人材が出て来る。
増やせば増やすほど無能な人材が管理する確率は高くなっていく。

急いで増やす所は昨日まで運送屋だった人や調理師だった人や看護婦だった人を
ろくに研修しないで出したりする。当然、何十年も前の知識で通用しない。入試は
毎年、激変するからである。生徒や保護者の方がはるかによく知っている。

そうするとお客さんは「悩み」を解決できない。悩みを解決するための機関であるはず
の所が機能しなくなる。瞬時に「最適解」が提供できなければならないのにだ。

本当にすぐにお客さんの前に出すのだから恐い。第一、急にお客の前に出された人間
も相当の悲劇だ。お客さんが何に困っているのかわかるはずがない。
今のお客の中には相当の情報通がいたりするからだ。逆に教育されるはめになる。


だから管理者の離職率の高い教室が出てくる。そりゃそうだ。十分な知識もないのに
クレーム対応やお客さんに罵声を浴びせられたりしたら逃げるだろう。
ただでさえ経験が必要なのにいきなり登場はあんまりだと思う。クレームの種類を認識
するだけでも時間がかかるのにである。


同じ、看板を上げていても「全く中身は別塾のようだ」ということはよくあるものだ。
基本的に同じレベルにならなくて当たり前である。

 

こういう視点を持っていないと同じ看板の塾に行っても全く効果は望めないということに
なる。教育サービスは、巨大なフランチャイズに向かない理由がわかると思う。
多くなればなるほど本部の目が行き届かなくなるから、サービスが荒れてくるからと言え
る。最後は無法地帯のようになっていくものだ。

 

私自身の個人的意見であるが、マネージャーの定義というものは
「教室の熱や空気を創りだす仕掛け人」だと思う。いい教室というのはつまらない世間
話の中にも細かく仕掛けられた受験やモチベーションに関する話題が盛り込まれており、
それが生徒の腹に落ち、それが次々に伝染し、やる気のある集団に変化していくものだ
と思う。これができるまでには相当の時間とマネージャーの問題意識と改善意識がないと
無理だろうと思う。

 

それをどんどん出店スピードに合わせて「適当に間に合わせる」というのがお客さんが気
がついていない点である。有能な司令塔はそういないものだ。
すべての問題に柔軟に対応できる、かつ瞬時にお客さんに応じて「最適解」を提供できる
人間もそういない。そこに気がついた方がいいと思う。


生身の人間に「完全マニュアルだけの調理」はできない。それが理由である。

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録63

<12月6日(木)>   ホステスに学べ

以前から進路指導の重要性とその「ナビゲートのプロ」の絶対的不足を説いたが、追い込まれ
て視野が目の前のことで精一杯になる。そして冷静な判断ができなくなる。
もっとわかり易く言えば父兄は傍観者で満足なアドバイスができない。


毎年、激変する制度や各大学において異なる選抜方式についていっていない。そして「あ!しまった!受けとけば良かった」となるからだ。


進路相談をできずに抱え込んでいる生徒はたくさんいるはずだ。
相談したくても声がかけられない生徒だってたくさんいるはずだ。
かけられるのを待っているのに気がつかない鈍感もいる。


全員に平等な時間と内容を提供できている所がどれだけあるだろう?
1度計測してみたらいいと思う。
有名なホステスは満足を与えて席を回転するだろう。
同じことを毎日継続すればいいだけだ。


そういう生徒は、「未熟な判断で墓穴を掘る」のは当然だ。
それを放置している所が多過ぎではないか? 自分の中で処理させると危険だ。
今の時期で弱気になっている現役生も多いはずだ。
国公立断念すべきか?


私立に絞るべきか?
とか相談に来ているのに、浪人して欲しいものだから「受けたら、浪人してまた受けたら!」を連呼しているだけの所には驚いた。


「保護者面談5分で切り上げ」というのも人数が多ければわからないことはない。
本気で面談をしたら1家庭につき最低でも1時間、2時間を越えることもざらにある。
本当はそんなものだ。その代わり、悩みが解けた「心の軽さ」を与えることができる。本当はそれ位の悩みを抱えているものだ。実質5分切り上げはないだろう?
カップヌードルができたら帰れというのか? 


挨拶でおしまいだ。大体、お客に失礼だろう。「朝から、もう少し寝ていたいのに早く起きて、服も着替えて来ているのにそんな失礼なことはないだろう?」
「メンタルな部分の悩み」を解決することがいかに重要かわかっていない人材にそういう重要な役をやらせてはいけない。


「絶対に客の前に出すな!」と言いたい。
同じマニュアルを読ませるのも、もうばれているから止めた方がいいだろう。
そんな単純なものでもないだろう?


お客さんの「口」をバカにしてはいけない。
自分が逆の立場になって「やられたくないこと」を実施しなければいいだけだ。
忙しすぎて大事なことを見落としている所が多いから「とばっちり」を受けている。

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録62

<12月5日(水)>   ダッシュするための脱走

相変わらず、現役生の受験生の保護者からの相談が多い。浪人生の受験生の方はここから
現役は、「猛ダッシュ」をかけて来るのでリードを保ちつつ逃げ切って欲しいと思う。現役の強み
は、やり方さえわかれば「水を得た魚」のように爆発できるからだ。


第1失うものがないのだから何も考えず爆進できる。浪人は苦労しているので「元を取らなければ」とか「親を安心させなければ」とか「行く所を確保しなければ」とどんどん頭の中に悩みを蓄積させて動きが鈍くなるのが難点だ。


レースの第4コーナーの伸びは現役が強いだろうと思う。
この時期、塾や予備校が学校ともめる場合もある。


なぜなら、強制補習とか学校の補習と塾等に行く生徒のスケジュールがバッティングしてしまい、生徒が学校の補習を捨てるからだ。学校も立場がない。


学校の中で強制補習に「抜けた生徒」がいると「あいつ違う所で追い込みかけてんな〜?」とかなってどんどん生徒が学校を捨てるからだ。出席している生徒も不安になる。
連鎖反応で抜けられたらたまらないだろう。


家に帰って「誰も学校に来てへん、塾行ってるようや」
と言ったら「あなたも行くの止めなさい!」と親に許可されたら収拾つかないだろう。
しかし、進路が決まった生徒が多数いる「ぬるい空間」に置いておく方も良くない。
同じ目的の空間に置いた方がいいだろう。


それがわかるから学校が塾や予備校にジェラシーを感じるのだ。
しかし、捨てられる方にも責任がある。お客に捨てられないものを提供すればお客に更にお金を使わせる必要はない。


仮に出席していても「完全内職状態」だったら先生もしらけるだろう。
教壇に立った経験がある方ならわかると思うが、内職状態の生徒はすぐ発見できる。
プライドの高い人なら腹が立ってたまらないはずだ。


40人中15人が塾の教材の内職をしていたら悲惨だと思う。
しかし、今のお客はクールだ。「つまらんライブ授業は時間の無駄」と決定されたのだ。
それ以上でもそれ以下でもない。生徒の内職は「お前のステージは正直聞く価値がない、できれば帰りたいという無言の抵抗」なのである。大体、高校3年の1学期で評定が決まっていたら、もう学校に用はないと思う生徒がいても当然だ。田舎の生徒は義理、人情があるから通学するかも知れないが、大阪や東京の生徒がそんなことするわけないだろう。


塾や予備校は「つまらん」と判断すれば辞めればいいだけである。
生徒が来るための「いい商品」を出さなければ成立しないのである。
潰れても誰も気にしないだろう。他に受け皿はたくさんあるのだから。 
潰れたら「必要ない」と判断されただけのことだ。


「潰れたの?あーそう」位のものだ。誰もさほど気にしない。そんなものだ。
また、今の時期になって進路指導らしきものを学校がいい加減なので「浪人なら当然常識として知っていることを一から説明しなければならない」、専門の塾でも「君、本当に行ってたの?」という位指導されていない。地図やナビゲーターは何のためにあるのか?


学校や他塾がやっていないことの埋め合わせに現在時間をかなり取られているので今日の記事は非常に「大人げない」ものとなってしまった。保護者の方はどんどんクレームを出すべきだと思う。「やってもらって当たり前のこと」が全くできていないことを現場から生中継で報告しておく。

 

 

 

 

 

 

 

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推薦・AO小論文参考資料

受験の小論文

 

はじめに

                            

                             内倉講師

 

 近年の大学入試は大きく変化しつつあります。なかでもAO(アドミッションズ・オフィス)・推薦入試は多くの大学が取り入れ、入学者数も今後、一般入試を上回るのではないかとさえ思われます。今ではAOということばが一人歩きし、受験シーズンになればよく耳にすることばとなりました。しかし、AOがどういった言葉の略で、どういう意図のもと、導入された受験制度であるかは、学生はおろか学校の先生方も深く認識されていないのが実情ではないでしょうか。そのへんの事情が深くわかっていなくても、受験にパスすればよい、といわれればそれまでですが、受け入れる大学側は、AOの正しい制度的意図のもと問題を作成し、評価していくことはおろそかにはなっていないでしょう。問いかける側とそれに答える側との間で認識の齟齬があれば取り組む際にも支障があります。したがって、受験生はAO入試に取り組むに当たって、まずはAO入試の明確な制度的な意味から理解しなければなりません。

 AO・推薦入試に課される課題は主に、小論文と面接です。AO入試は、一般の入試科目では問えない、受験生各個の個性やそれまでに取り組んできたことを評価するための試験とされます。そこで問われるのは、他人にはない、あるいは他人に誇れる自分の個性であり、適性なのです。課される小論文もどういう出題形式、どういうテーマであれ、採点者が要求する個性や適性を、わずか400字〜800字という短い字数のなかで書き込めていかなければなりません。はたしてそういうことができるでしょうか。そもそも個性とか適性といったものはどういったものなのでしょう。こういったことを考えすぎて、そういった難しいことなんかできるか、とやけっぱちになりAO入試のトライを止めてしまう学生もいるかもしれない。しかし、出題意図をふまえて、準備を十分行い、基本に忠実に取り組んでいけば、けっして難しいことではない。

 本書は小論文作成のための解説書です。まず、一般的な小論文の作成方法を学び、その上で、AO・推薦入試の小論文にも対応できるようになってもらいたいのです。

 

目次

第1章         小論文の基礎

第2章         小論文の実践

第3章         AO・推薦入試の小論文

 

第1章      小論文の基礎

@       作文と小論文と受験小論文

 小論文とは何か。はじめて取り組むものが考えなければならないことであるにも関わらず、いきなりこう問われても、なかなか難しい。この問いに答えるべく、よく引き合いにだされるのが作文です。小論文は作文と比較してよく理解できるというわけです。そこでの説明はこうです。作文は感性に訴える、のに対して、小論文は理性に訴える。こう言えば、感性ってなんだ、理性ってなんだ、という質問が聞こえてきそうですが、辞書的な意味では、前者が「物事を心に深く感じ取る働き」とあり、後者が「道理によって物事を判断する心の働き」とあります。前者には感動がつきものであり、後者には納得がつきものです。簡単にいえば、相手を感動させるか、納得させるか、ということなのです。ただ、この説明で「なるほど」、と思ったとしても、実際取り組んでみると難しいもので、特に小論文の場合、この訴えるべき理性をどう文章に書き込めていくかが問題となってきます。

 ここではごくごく簡単に考えてほしいのです。「感性に訴える」とは読み手に感動を与え、共感してもらうこと、「理性に訴える」とは読み手に考えを理解させ、納得してもらうこと。人はどういうとき「共感」をおぼえるでしょうか。頑張っている人をみたとき、辛い思いをしている人をみたとき、奇異な体験をした人をみたとき・・・・。つまり、作文の場合、ある特定の読者が書き手の体験談やそれをめぐる出来事に興味を抱くことが出発となるでしょう。人が何に興味を抱くかは、それぞれ違うので、作文は全てに受け容れられる必要はないのです。一方、小論文は「納得」してもらわなければなりません。人はどういうとき納得するでしょうか。それは筋道がたっている考えを聞いたときでしょう。ある人の意見が論理的な理由をつけて説明されるならば、人は納得するでしょう。逆の言い方をすれば、筋道のたっていない考えは納得されず、小論文は成立しないのです。また、ある特定の人だけに納得されればいい、と考えてはならない。小論文は不特定多数に対するメッセージですから、恣意的(自分勝手な)論理は敬遠されます。ですから小論文の練習をはじめるにあたって、まず、小論文とは〈テーマに対する自分の考えを論理的に説明するもの〉だと認識しましょう。受験小論文はこのような小論文の本来のあり方を踏まえるものです。受験小論文の場合は以上示した小論文とかわりはありませんが、いろいろな条件がつきます。まず、字数制限。○○字以内という指示があれば、必ずその範囲内で収める(一般的には字数の8割〜9割を満たすのが望ましいと言われます。○○字程度とあれば、+−10パーセントくらいが目安でしょう)。また、「自分の体験を踏まえて」という指示が問いの中にあれば、必ず、自らの体験を挿入しなければならないでしょう。このように、受験小論文では問いの指示を守りながら、小論文の基本に忠実に書いていかなければならないのです。

 

A       小論文で問われるもの

 小論文ではいったい何が問われているのか。このことを考えずして小論文に取り組むことはできません。しかし、根本にたちかえって、そのように問うてみる人も少ないのではないでしょうか。英語なら英語力、数学なら数学力、国語なら国語力が問われます。小論文ならさしあたり、小論文力とでもなるでしょうが、そういわれたところでわからない。受け容れる大学側が掲げる評価の中核は「適性」となっています。小論文は適性を問うのです。教師をめざすものであれば、教師になるにふさわしい適性をもっているか、法学部進学を志すものであれば、法学に携わるに相応しい適性をもっているか、医師を目指すものであれば、医療に携わるに相応しい適性をもっているか、です。ではその適性とは何か。試みに辞書で適性の項を引いてみると、共感能力、思考力、判断力、分析力、協調性、遵法精神、向学心、公平さ、謙虚さなど様々な要素が示してあります。適性とはこんなにも多くのものを有することばなのです。小論文が適性を問うのであれば、上に記した要素を小論文の答案の中に示さなければなりません。しかし、わずか400字〜800字程度の字数のなかに、こういったものをはたして書き込めることができるのでしょうか。気が遠くなるはなしです。しかし、書き込める方法があります。それは、あることを思考し、それを言葉にしていく過程で示すことができるのです。結論を先取りしていえば、まず@テーマをめぐる事態(現状)を正確に把握し、Aテーマに対する問題意識を持ち(問題点を指摘し)、B否定的な事態に対して克服の意思を持つ(解決策を講じる)、ことだと言ってよいでしょう。そして、その思考を起承転結という論展開の基本に即して文章化すればよいのです。こういった手続きで答案をつくれば自ずと適性を示すことになり、平均的な評価基準を満たすことになるのです。事態を把握するためには思考力が要ります。また、問題意識を持つためには客観的な分析力や判断力が必要であり、その前提として法を守る精神を持たなければなりません。そして、事態解決の意思は策を思考する前向きな姿勢で表すことができます。ですから、上に示した、@〜Bの流れを文章化することこそが、出題者が要求する適性を示すことになるのです。どのような出題パターンであっても、この手順は変わりません。

 

B       出題形式と内容パターン

 T 課題(テーマ)型小論文

 U 課題文型小論文

 V 資料・データ型小論文

 

 小論文の出題パターンは上記、三つの形式に大別されます。一つめは課題(テーマ)型小論文。この出題パターンは単語、短いフレーズで示されるテーマのみが与えられて、自分の意見を展開するものです。「若者のことばについて」、「いじめについて」、「環境破壊について」、「医療ミスについて」など。これらの中には抽象的テーマといわれる「命について」、「優しさについて」、「幸せについて」なども含まれます。つぎに、課題文型小論文といわれるもの。これは課題として文章が与えられて自分の意見を展開するものです。文章の長さは、400字程度ものから2000字に及ぶ長文までさまざまです。課題文は和文で示されるものが多いですが、なかには英文で出題され、日本語で論じるものもあります。最後に、資料・データ型小論文といわれるものがあります。課題文型小論文は文章が与えられるものでしたが、これは課題文の代わりに資料・データが与えられます。たとえば、日本における人口の推移のグラフが与えられて、論者の見解を問うもの。アンケート結果が提示され、そこからうかがわれる社会動向・傾向に対して意見を求めるもの、などです。また、後二者の融合型、つまり課題文と資料・データが同時に提示されるものもあります。ただし、以上示した出題パターンは、言うまでもなく出題の形式的な違いです。注意すべきことは形式こそ違え、問われている内容に大差はないということです。もちろん、哲学、言語、教育、経済、医療など、ジャンルはさまざまですが、共通していえることはどの出題でも、多くは現代社会のそれぞれのジャンルにおける、克服されるべき不都合な現状が示され、それに対して論者の見解を問うものとなっている、ということです。ですから、テーマの受けとめかたは一つだといってよいのです。つまり、現状をマイナスなものとして受けとめるということなのです。この出題テーマをここでは内容上、三つに分けてみよう。

 (@)マイナス用語パターン

 (A)功罪パターン

 (B)理想型パターン

 まず、(@)の「マイナス用語パターン」は、テーマを聞いただけでマイナス事項とわかるパターンです。たとえば、「いじめ」、「環境破壊」、「医療ミス」などです。これらの用語に関しては、迷うことなくすぐに、克服すべき対象だと認識できます。こういったテーマを目にしたら、なぜこのようなことが起こるのかといった原因追求の思考がうまれ、そして、どうしたら解決できるか、といった策へとすすみやすいでしょう。たとえば、「いじめ」というテーマについては、「いじめ」の原因を家庭環境や教育のあり方に求め、家庭環境を変える手だてを、あるいは教育現場の状況改善の方法を具体化していくよう発想していけばよいのです。

つぎに、(A)の「功罪パターン」は、その字義通り、「功」と「罪」をテーマから読み取ることが大切です。「功」はプラスの側面、「罪」はマイナスの側面と考えましょう。用語として「〜の功罪」ということばが認められれば、この双方への発想は行われやすいでしょう。たとえば、「科学技術の功罪」、「情報化社会の功罪」など。「科学技術」の〈功〉は私たちが受けている恩恵を考え、〈罪〉はその恩恵の背後で起こっていること、つまり環境破壊などを発想するでしょう。そして破壊を阻止する手だて、あるいは破壊を保護に転ずる手だてに発想を進めていくでしょう。ただし、このパターンに関しては、用語としていつでも「〜の功罪」というかたちで示されるものばかりではなく、一見したところでは「罪」への発想がしにくいものがあります。「携帯電話について」、「電子メール」についてなど。これらは用語だけ見ても「罪」の部分への発想はなかなかしにくい。しかし、この「罪」への発想がなければ立論することができない。むしろ、プラス、マイナスの両側面を考えることが小論文の基本だといってもいいでしょう。とくに、発展系と呼ぶべきもの背後には必ずリスク(「罪」)が伴っているのだ、という意識が必要です。発展や普及は私たちの生活を便利にしてくれるものです。しかし、ときにその発展・普及はその利便性以上に不都合な状況を作り出すものです。「携帯電話」は老若男女問わず、必携のアイテムとなりつつあります。しかし、その使用法をめぐって、さまざまな場所で問題が起こっています。若年層の電車内でのマナーの問題、過度な依存症にまで発展し、私たちの想像力をことごとく奪ってしまう、と危惧する評論家もいるほどです。このパターンでは、そういった〈功〉の背後に隠れている〈罪〉の部分をいかに見つけ出し、改善策へとつなげていくかが鍵となるでしょう。

最後に(B)の「理想型パターン」は、理想的なあり方が示されるパターンです。たとえば、「国際化」、「正しい日本語」、「豊かさ」など。「国際化」されること、「正しい日本語」が使用されること、「豊かさ」をもつこと、は理想です。重要なのは、掲げられた理想像とは裏腹な、理想と乖離した現実があるということです。「国際化」されることは理想だけれども、そうなっていない現実があります。国家間のいがみ合いの類が存在することはその証左です。「正しい日本語」が使われることは理想ですが、そうなっていない現実、乱れた日本語の氾濫があることは事実です。「豊かさ」を目指すことはよいことですが、現在の日本は物質的には豊かですが、精神的には決して豊かだとは言えないでしょう。若年層の犯罪が目立ち、家族内ですら物騒な事件が起こる今日の日本は、精神的な豊かさが欠落しているという見方ができます。こういった具合にこのパターンは理想と現実との対比において、理想から反照される現実を見据え、その現実を変えていく手だてへと発想していくことが肝要となります。

 

C 起承転結の結構

次に、上に示した発想法を実際にどのようにことばにし、論を組み立てていくか、です。小論文の論展開の仕方として、よく説明されるのは〈序論・本論・結論〉と〈起・承・転・結〉という二つの展開の仕方です。この二つはまったく別物ではありません。むしろ、同じものだと考えたほうがよいでしょう。すなわち、前者における〈本論〉を二つに細分すると〈承・転〉になると考えましょう。ここでは、より細かな分割である〈起・承・転・結〉の方で練習するのがよいでしょう。ただし、受験小論文の採点は各部分で点数化するところが多いので、〈起・承・転・結〉はそれぞれの役割を正確に理解しなければなりません。一般に、〈起〉は問題提起の〈起〉であり、「論を起こす」の〈起〉です。〈承〉は「(他者の意見/一般論)を承ける」の〈承〉です。〈転〉は前句〈承〉から転じ、自説を展開するの意であり、内容的に論の中心を占めます。〈結〉は結びです。基本に忠実に論文を作成するならば、それぞれの意に則った内容にしなければなりません。そこで、もっと具体的に、前に示した出題パターンに応じた展開の仕方を説明しましょう。

 課題(テーマ)型小論文では、まず〈起〉の項でテーマをめぐる現状説明をします。現状は決して良好なものではないでしょうから、克服すべき内容を含む現状を正確に記しましょう。〈承〉は〈転〉に克服の意志を示すことを見据えて、現状容認をする、あるいは〈転〉に自らの立場を示すことを見据えて、自己の立場とは対照的な立場を譲歩的に擁護しましょう。最後に〈結〉は現状の不都合な状況を克服するための具体策、あるいは〈転〉で示した自らの立場を一般化するための策を講じましょう。

 課題文型小論文は、上に示した課題型小論文の展開方法と大きな違いはありません。ただし、課題文が与えられるので、それを正確に読解し、要旨をまとめる必要があります。その要旨のまとめは〈起〉の部分に示しましょう。また、与えられる課題文は、一部の例外を除いて、現状に対する筆者なりの見解が示されているでしょうから、その見解に対して自分の立場を表明することも忘れてはいけません。多くの課題文の筆者はその手の専門家ですから、その専門家の意見に否定的な立場を表明するのはなかなか骨の要る作業です。まずは、筆者の立場に賛成の意を示し、筆者の意見を側面的に補足する練習から入るとよいでしょう。また、筆者も現状に対する打開の策を模索しているでしょうから、〈承〉で筆者とは反対意見を一旦、受け容れ、〈転〉では筆者の立場に与する意見としてオリジナルな意見を付け加えたりしましょう。そして〈結〉では筆者の策をなぞるだけでなく、自分の考える具体策を述べたり、筆者が抽象的な策を言うにとどめているのならば、それを具体化しましょう。

資料・データ型小論文では、資料・データの客観的な読解が重要です。資料はグラフ化や数値化されたものですから、それらを言葉に直す作業です。その際、注意するのは細かな変化、あるいは無変化は切り捨てて、大きく変化しているところ、あるいは当然、自然な流れとして変化すべきであるが、変化していないところ、などに着目します。こういった作業は、つまるところ、上二つのパターンと同じく現状を把握し説明することになるのです。以下、〈承〉〈転〉〈結〉は上と同じ展開ですが、資料が示す結果の背景(原因)は展開の中に含めるようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録61

<12月4日(火)>   元気回復の言葉を準備せよ!

12月に突入しただけで気分そのものが追い込まれていくような気がする。昨日、偶然目に
した記事で「12月は3週間位しかない」という記事だったが、世間はその通りだ。車を洗車
したり、年を越す準備をしたり、大掃除をしたりして第4週はないようなものだ。現役生が
国公立から「もう間に合わない」と言って私立に変更せざるをえない決断を迫られたりする
のも理解できる。


いつも思うのだが、「人間は追い込まれないとやるべきことが見えていない」ような気がする。
「やらないかんな〜」がやはり極限レベルまで行くのは直前だろう。一本筋が入るのは、
「恐怖」を本当に体験した後にならないと無理なのかもしれない。どんなに早く計画を立てて
も直前の「本気モード」が更にやるべきことを教えてくれたりする。浪人生は「守り」に入る
かも知れないが、現役生は攻撃、攻撃、攻撃あるのみだろう。


極端な言い方をすれば、「私は悩むほど勉強していない、浪人生の苦労に比較すれば悩む
資格もない位だ。だから、アクセルを最大まで踏み続ける!」位で言いと思う。それが、勢い
となり、「後がない」と固くなっている浪人生を追い抜いたりするものだ。


特に平均5〜6校受験する場合、受験しながら通知も並行して届く。「不合格通知をもらいな
がらテンションを上げ続ける」ことが本当に大変だ。だから、最後の後期入試など異常に欠席
が多かったりするものだ。出願はするが、最も重要なテンションが上がらないのだ。気持ちは
本当によくわかる。後になればなるほど苦しいのだから 気持ちと体がついて来ないのだ。


経済的理由で、国公立のみとなっているとセンター失敗すると家出したくなる理由もわかる。
どういう詞をかけるのだろうか?近畿大の医学部だって、推薦、前期、後期と3回振られる
「もういい加減にしてくれよ」とすねたくなる気持ちもわかる。


だから、指導者は「元気を回復する詞」を多数準備しておく必要があるだろう。4月に行く所が
ない生徒のスタートは「かけられた暖かい詞が救い」となるものだ。
今は考える必要は全くないが

 

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録60

<12月3日(月)>  顧客満足度

最近の問い合わせの中には、「塾の先生ににもう今年は無理だから浪人しなさい」と塾に言わ
れた現役生の保護者からの悩みが多い。これを読んでいる皆さんはどう思われるだろうか?そう言われて納得できると思うのだろうか?


例え、そうであっても直前に「今年は諦めろ」という人間の神経を疑う。「直前にダッシュする気
持ちを萎えさせる神経」を疑うものだ。これから社会に出て全ての困難を前にして、「諦め癖」で
もついたらどうするのか?


この業界には、「他の仕事では絶対に通用しない人間」がかなりの数存在する。
デリカシーに欠ける人間も多数いる。


長くやることによって麻痺している人間もいるし、何も考えずに「思いつき」で発言するバカもいる。「言葉」というのは危険だ。このピリピリしている時期にお客さんに言葉を選びながらしゃべるのは当然だろう。2日連続で全く関係のないこちらに電話がかかって来たぞ。


予備校で指導している時に福岡に行った時に図書館に行き、「大阪の受験生と福岡の受験生が使用している参考書や問題集にどれだけ違いがあるのだろうか?」とアロハシャツを着て受験生と思われる生徒の動きをよく観察したことがある。


冷房の効いた大きな部屋でアロハシャツを着て試験管のように動いている人間は今振りかえると怪しいことこのうえない。その時は生徒の近くに寄って見ていたため、非常に怪しい人間だったと思うが。かなりこちらの方が相当の挙動不審者に見えただろう。


そこで気がついたことは、こういう参考書や問題集を書いた人と自分が比較されているんだなと再認識したものだった。例えば、今大学入試の指導をしている先生方に「自分の指導している教科の人気参考書ベスト3をすべて挙げよ」と聞かれてどれだけの先生が即答できるだろうか? 英語であれば、「人気の辞書、人気の長文問題集、人気の文法問題集と参考書、人気の発音、強勢問題集は?」と聞かれて即答できるだろうか? 時代の流れは早い。
自分の時代とほぼ同じ物だと錯覚してはいけない。


衛星予備校出身の生徒やDVDを利用している生徒からは、「そのDVDの出演講師と比較されて自分がアンケートを取られていることをわかっているのか?」 じゃあ、アンケートの低い講師が十分研究研鑽しているか?と言ったら疑問である。


改善の仕方さえわかっていない場合もある。どんな状況であれ、「これからがんばろう」と思っている生徒に「今年は諦めろ」と言っている人間がいることに失望するものだ。
気をつけろと言いたい。


少なくとも謝罪すべきだろう。
生徒は、お金と時間と労力をかけてわざわざ来ていることがわかっていない。生徒が疲れた体にむち打って来ていることに感謝しなければならない。また、問題解決をしに来ているのに、他業者に親が相談してくるその原因さえおそらくわかっていないだろう。これを見ている全国の指導されている先生方に伝えておきたい。


有名なビジネス書から抜粋する。「失礼な扱いをされて腹を立てているクライアントの96%は、おもてだっては抗議してこない」「サービスに不満のあるクライアントのうち90%は戻ってこない」
「不満を持つクライアントは、そうした不満を最低でも9人に話す。そのうち13%は20人以上に
その経験を吹聴する」「通常クレーム1つの背後には、26人の不満を抱えたクライアントが存在しており、そのうち6人が深刻な問題を抱えるまでに至っている。」


まだまだあるが、これらは顧客満足の数値を上げるサービス業の中での基本中の基本だ。
講師やチューターが悪気なしに言ったことが、お客さんの心を著しく傷つけ、他の業者に電話をかけて話をしていることを忘れてはいけない。


そういう人材が来ないように全て記録はしているが、狭い業界だからすぐに人物が特定されることを忘れてはいけない。

 

 

 

 

 

 

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医歯学部受験予備校指導記録59

<12月1日(土)>   チェスのように考え抜く


 

いよいよ12月に入った。もう1ヶ月で戦争開始となる。センター試験にのぞむ人は総合力を
医大のみを受験する人や歯科大の受験生は、どの大学を受験するのか絞り込んでいかなけ
ればならないだろう。とにかく何度も言っているように「同じ受験生と何度も戦う試験」であるた
め自分の有利な受験校選定をしなくてはならないと思う。受験生は基本的に同じことを考えて
動く。番狂わせを起こそうと思えば「チェス」のように考え抜くことが必要だと思う。


自分の1人前で「補欠繰上げ合格」が止まる可能性もある。そうなると自分の運命を呪いたく
なるかも知れない。例えば、医大なんかであれば、1月第4週から2月第2週までの3週間で
ほぼ終了する。1年間の集大成が「たったの3週間以内の数箇所」で終わる、アドレナリンを
出して、駆け抜けてすぐに終了だ。例えば、医学部や歯学部でもあえて一番入試日程が重な
り苦しい日程の中で「本校入試のみ」の所を狙う受験生だっている。地方会場開催がなく、
かつ、日程的に「この予定で本校まで行くのはかなわんな〜」と思う所をあえて受験する生徒
だっているものだ。立派な戦略だ。「野村監督のID野球」のようなものだ。


「相手の裏をかく」という立派な戦略だ。まだまだ、「田舎はいやだから」「ここはイメージがあわ
ない」とか言っている受験生もいるし、女子の受験生を遠距離まで出さない家庭だってまだある。
「記念受験で遠くは受けない」という層だってまだまだたくさんいると思う。


やり方によっては、数十人単位で上に上がっていける可能性があるかもしれないと思う。地方
の受験生であれば、わざわざ「何度も都会に出て受験するのがしんどい」と思っている層も
かなりいるだろう。こうやって記事に書いてしまったので「そうか〜知らなかった」と思って考え
抜く生徒も増えるかもしれない。あるいは、「すべり止め」で薬学も歯学部も受けざるをえない
家庭だってたくさんある。その薬学、歯学のすべり止め大学の受験日まで調べて「穴場」を
探す。言っておくが、「これほど同じことを考えている受験者層も珍しいのではないか?」
多数の人が何も考えずに自動的に動く。そしてその反対方向や裏側に「天国」が存在する
可能性は否定できないと思う。そして、それが進路指導だと思う。


お客さんに喜ばれる「進路指導」とは「ベストの提案をお客に合わせて瞬時にはじき出せること
ができる指導」のことを指すのだと思う。


なぜなら、お客さんである受験生と保護者は、時が立つにつれてどんどん精神的に追い込ま
れて「ほんの目の前のもの」しか見えなくなるからだ。「忘れものはないだろうか? 書類はそ
ろったのか? 無事に会場まで着いたのか? 途中で体調悪くならないだろうか? お金は
持たせただろうか? 昼は食べたのだろうか?」とか考えるだけで精一杯なのだから

 

 

 

 

 

 

 

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