指導記録86

<1月2日(水)>   数学CのDVD完成

 

非常に完成が遅れていた数学CのDVDの編集がほぼ終了した。明日、検査作業に入る
予定だ。年内に間に合わせたかったのだが、完成が遅れた。特に数学3とCは現役生の
間に合っていない点であるため、もっと早く完成させるべきだったと思う。待っているお客
さんには迷惑をかけてしまった。この場をかりて謝りたいと思う。
数学3とCをやることによって志望校の選択枝が増える。これが最大のメリットではないか
と思う。高校の中にはセンターの対策だけやって2次の対策をやっていない所もあるし、
化学が終わってない。数学3が終わっていないとか「ざら」にある。確かに色々な進路の生徒
を抱えているのだから大変だと思う。学校に完全依存している生徒は未履修の状態で本番
を迎えなくてはならない。授業をやったことがある先生ならわかると思うが、「このペースで
残り時間がこれ位しかない。なんとか終わらせないといけない」と判明した後は慌てて急ぎ
始める。「授業内容が荒れる。普通でさえ定着度が悪いのに、更に悪くなる。そして何とか
間に合わせたと安堵しているのは先生だけ」というお決まりのパターンだ。
デビューしたての先生が、自分だけが「今日は良い授業したな〜きっと生徒は全員定着して
満点に違いない」と自己満足しているケースは非常に多い。そしてテストをやって見ると
「あ然!」とするひどい定着度に「こんなはずはない!」と愕然とするケースはよくある。
これを何度も繰り返して少しずつうまくなる。
良い先生が完成するのにも時間がかかる。
また、これが誰にとっても良い先生とは限らない。
これを見ている先生達は、「その通り!」と言うだろう。それほど定着を完全にしようと思うと
時間がかかるいし、回数も時間もかかる。
本当に「ローテクの極地の極地の世界」だと思う。
学校の定期試験に間に合わせるのならなんとかなるが、全国模擬試験や入試本番に間に
合わせるとなると話は全く別だ。
しかし、直前は集中力が最大状態になっているのでどんどん吸収することは間違いない。
現役生の直前の「ロケットパワー」はすごいと思う。まさに「ジェット噴射」のようだ。
時代は急速に便利になり、全てがボタン1つで答えが出る時代だ。
しかし、この教育の世界だけは本当にそういうわけには行かない。
時代はお金をつぎ込めば、それなりにそれに応じてサービスの対価も常に上昇する。
しかし、この世界だけは本当に効果の出るスピードが遅く、そして必ずしも対価に応じた結果
がついて来ない。
(最近は「もしかするとこの世界だけではないか?」とよく思う)
例えば、長期間指導してもらい、成績が伸びなかったり、入試に全敗した
生徒がいるとする。生徒の家庭は、教育機関や先生に対する「不信感」があって当然だ。
「講師が悪いのか?」「生徒が悪いのか?」「環境が悪いのか?」「意識が低いのか?」
「教材が悪いのか?」「進路指導が悪いのか?」お客さんもどこに原因があるのか知りたいだ
ろうし、我々も100%クリアに説明したいとも思う。
全国の先生方もそういう気持ちは絶対にあると思う。
悪い言い方をすれば、食堂に入って「食い逃げ」されたと思われても仕方がない。
「お客さんに恨まれて当然」の業界だ。
「合格にしか対価はない世界」だからだ。
しかし、これが100%完全正解がないのである。
先生が「思い込み」でしゃべって父兄がそれを信用したらそれがそのまま事実になったりする。
それ故、お客さんから見て「不透明な業界」と言われるのも当然だ。
だから「教育の見える化、指導内容の見える化」が本当に重要になる。